246 :915:2005/12/18(日) 19:13:09 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい@〜

「もしも〜し」
『      』
「あら、その声は・・・・。あんたヒサブリね」
『      』
「ま〜だ怒ってんだ。まぁあれだけボコボコにしてあげたんだから仕方ないけど」
『      』
「そんなこと今更言われてもなっちだって結構やられたんだからお互い様だし、
 それにこっちは引退した身だべさ」
『      』
「相変わらずしつこい性格だべ」
『      』
「へ〜、れいなを襲ったのはアンタの差し金か」
『      』
「あ、転校したんだ。あそこって確かあの人がいるところだよね?」
『      』
「ふ〜ん、アンタら手を組んだんだ」
『      』
「はいはい、まあ挑戦状と受け取っておくだべさ」
『      』

ツー、ツー、ツー・・・・・・


247 :915:2005/12/18(日) 19:14:28 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいA〜

「もしもし〜」
『      』
「おう、その声は。なんや久しぶりやんか。元気しとったか?」
『      』
「なんや、こないだのアレ、やっぱりオマエんところのか」
『      』
「ははは、数は結構そろったで。そう簡単に負けるかいな」
『      』
「まあ好きにやったらええがな」
『      』
「確かにオレのかわいい教え子やけどな、負け犬はいらんのや」
『      』
「おう、そやからオレはオマエらの事は部員になんも言わん。
 お手並み拝見させてもらうわ」
『      』
「おう、ほなな・・・・」
『      』


ツー、ツー、ツー・・・・・・


342 :915:2005/12/19(月) 21:46:31 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいB〜

それは土曜日の授業のあと、亜弥ちゃんやごっちんとカラオケに行った帰り、
一人で歩いている夕暮れ時だった。
道路を挟んで同い年くらいの女の子が同じ方向に歩いていた。
S市内で見かける高校の制服だな・・・・。

公園の前に来たところで美貴は思わずため息をついた。
「なあ、ずいぶん根性座ってるよな。
 こんな人の多い所で攻撃しかけようなんてよ」
「・・・・・・・・・・・。」
「しかも最近じゃめずらしいぜ
 おめーのように本体を見せてストレートに闘いをいどんでくる敵はよ。
 いねーと思っていたぜ、名のりなよ」
「私の名は大塚愛。スタンド名は・・・今はユースレス・スクリプト。
 藤本美貴、おまえの命もらいうける」

今は?まぁ良いか・・・・

「んじゃ、とっとと始めっか」
美貴はそう言って公園に入っていった。誰もいないしちょうど良いか。

「ブギートレイン…03ィッ!!!!!!」
「ユースレス・スクリプト!!!」


343 :915:2005/12/19(月) 21:48:49 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいC〜

なんかごてごてしたロボットみたいなスタンドだな・・・・。
手には盾とスターウォーズのライトセーバーみたいな剣を持っている。
剣士タイプのスタンドかな?

そう思った時だった。
スタンドの背中から10個以上の小さい漏斗のような何かが飛び出して、
BTの頭上を浮遊している・・・・・

と、思ったらその何かからビームのようなものが発射された。
「うおっ!!」
美貴は思わずBTでガードする。
多方面からの攻撃か。
梨華ちゃんのチャーミングフィンガーと攻撃パターンは似ている。

「ユースレス・スクリプトの能力、『ドラグーン』を食らえ!」
「うおおおお!!!!!!!!」


344 :915:2005/12/19(月) 21:49:21 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいD〜

一つ一つのスピードと威力は大した事ないけれど、
これを受け続けるのはまずいな・・・
半分以上は避け、残りは手でガードした。
手が少ししびれてる。
避け続けるには限界があるし、それなら答は一つだ・・・・

10以上の『ドラグーン』が再びBTを襲う。
なんとかガードしながらBTを突っ込ませる!
「こっちを忘れてないかい?」
右手から剣が振りかざされる。
BTの左手はとっさにその手首を捕まえた。
「それくらい読んでいたよ!!!」
大塚が叫ぶと、ユースレス・スクリプトの盾の陰から
『ドラグーン』が飛び出してきた。
うげっ、もう一つ隠していたのか・・・・
「しまっ・・・・・・・・・・・!!!!!!!!」
『ドラグーン』のビームがBTの胸を貫く・・・・


345 :915:2005/12/19(月) 21:50:10 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいE〜

10以上の『ドラグーン』が再びBTを襲う。
なんとかガードしながらBTを突っ込ませる!
「こっちを忘れてないかい?」
右手から剣が振りかざされる。
BTの左手はとっさにその手首を捕まえた。
「それくらい読んでいたよ!!!」
大塚が叫ぶと、ユースレス・スクリプトの盾の陰から
『ドラグーン』が飛び出そうとした。

美貴は落ち着いてBTの右手で
相手の盾を押して、盾の後ろに隠れていた
『ドラグーン』の動きを封じる。
「ちっ、ちいぃぃ!!!」
切り札を読まれていた大塚愛が激しく動揺する。

「オラァ!!!!」
ユースレス・スクリプトの顔面に思いっきりBTの頭突きを入れてやる!
ユースレス・スクリプトがよろめく。
「おおおぉッ!ゴールデンゴール決めてッ…!!!!」
かすかに大塚愛の口元がゆるんだような気がした・・・
「VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV
VVVVVVVVVVVVV!!!!!!!!!!!!!!!!!」
BTのラッシュがユースレス・スクリプトをぶっとばす!


346 :915:2005/12/19(月) 21:50:51 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいF〜

糸の切れたあやつり人形の様に乱舞するユースレス・スクリプト・・・
「V!!!!!!!!!!!!」
最後の一撃を加えようとしたその時だった・・・

ガシィィィィィィ!!!!!!!!!
「な????」
ピンク色の人型のスタンドが割り込んできて
最後の一撃を手のひらで受け止めた。

新たな敵??????

と、そのスタンドが手のツメで切りつけてきた。
BTはとっさに右手でガードしたあと、一旦距離を取る。

あれ・・・・・?
あれだけラッシュを入れてやったのに
大塚愛はきれいな顔で平然と立っている。
こいつ、ダメージ無い?????


347 :915:2005/12/19(月) 21:51:27 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいG〜

距離を置いた美貴は周りを見渡す。
誰も・・・・いない・・・・

と、大塚愛が突然逃げ出した。
「あ、待て!!!」

バタンッ!!
公園を出たところで大塚は
近くに留まっていた車の助手席に逃げ込む。
やっぱり仲間がいたのか!!

結局大塚愛は車で逃げてしまった。
なんだアイツ?闘いの途中で・・・

まあ怪我しなかったから良いけどさ。
それにしても危なかったな。
久しぶりに時間が戻ったよ・・・・・・・・


383 :915:2005/12/20(火) 21:19:03 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいH〜

月曜の朝ってホントかったるいよね・・・・・・
軽くあくびをしながら廊下を歩いていると
コンコンと麻琴が向こうから歩いてきた。

「おはよ〜・・・って、どうしたんだよ、その怪我?」
コンコンは顔に大きな絆創膏を貼り、
腕には包帯を巻いていた。
こないだ、麻琴が操られてコンコンが怪我した時のは
もう治ったはず・・・・・・

「ちょっと、誰かスタンドにでもやられたのかよ?」
一瞬土曜の事が頭をよぎる。
美貴が尋ねるとコンコンはそっぽを向いた。

???

美貴が戸惑った表情を見せると
麻琴が美貴をにらみつけて言った。
「白々しいっすね・・・・・」

いきなりの態度と言葉に美貴は呆然と二人を見送るしかなかった・・・・。

しかしなんだ?あの二人は・・・
授業を上の空で聞きながら、美貴はだんだんむかっ腹が立ってきた。
こっちは心配して聞いてやってんじゃないのか。
それをなんだ?あの態度は・・・。


384 :915:2005/12/20(火) 21:19:54 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいI〜

土曜の事を報告しなきゃと思っていたけれど
今日はむかつくしだるいから部活も休むか・・・・・・・
って、最初の頃に比べるとなんだかんだ言いつつ
美貴も部室に顔出してるようになってるなあ・・・・・

昼休み、そんな事を思いつつ自分の机でうつらうつらしていると
「ミキティ、ミキティ」
と誰かに肩を揺さぶられた。
ちっ、誰だよ、人がせっかく良い気持ちで昼寝してるのに・・・

「あぁ、よっすぃ〜、ちょうど良かった。
 報告があるんだけど今日は帰りたいから今言っておこうと思って・・・」
美貴は眠たそうな目で幾分不機嫌そうに声の主に返事した。
「ミキティ、今日は必ず部活に出てくれよ」
「や〜だよ、今日はそんな気分じゃないし・・・」
「大事なミーティングがあるんだ。
 ミキティには出てもらわないといけないんだ」
「ちっ、わかったよ・・・・」
よっすぃ〜の厳しい顔に了承するしかなかった。

「いったいなんなんだろ・・・」
よっすぃ〜が出て行ったあと、美貴はそう思いつつ、
腕を枕に再び寝ようとした。
「あれ・・・・・・・・」
腕に赤く長いみみず腫れが出来ている。
おとつい、大塚愛ってヤツと闘った時に乱入したスタンドに
ツメでひっかかれたヤツだな・・・・・・
まあ良いか。傷も小さいしそのうち治るだろ。
それにしてもだるいな。やっぱり月曜だからかな・・・・


385 :915:2005/12/20(火) 21:20:35 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいJ〜

ガラガラっ
「うぃ〜っす・・・・・って・・・・・」
放課後、部室の扉を開けた美貴は降り注がれる冷たい目に戸惑った。
部室にいるみんながこちらをにらんでる。
「な、なんだよ・・・・・・・」
「よし、ミキティも来たからあとは誰が来てない?」
「全員そろいました」
よっすぃ〜の質問に誰かが答えた。

でも・・・・、絵里がいないよな?

「よし、それじゃあ始めるか」
美貴がイスに座るとよっすぃ〜がしゃべり始めた。
「まず初めにミキティに聞きたいんだけれど、
 昨日は一日、特に午後はどこで何してた?」

「はぁ?」
何を言ってるんだ?
「昨日のミキティのアリバイを聞いてるんだよ」
「あ、アリバイって・・・・・・。
 まるで何か事件があって、美貴がその犯人だと
 疑われてるみたいじゃん・・・・」
美貴はそう言いながらはっとした。そして改めて部室を見渡した。

朝見た通り、コンコンが怪我している。
そして愛ちゃんも頭に包帯を巻いてる。



386 :915:2005/12/20(火) 21:21:10 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいK〜

「ちょ、ちょっと待ってよ!
 もしかしてコンコンと愛ちゃんを美貴がやったって言うの?」
「絵里も、なの」
さゆが口を挟んだ。
絵里も、かよ・・・・。だからいないのか・・・・。
もしかしてこのミーティングって
美貴に対する裁判のつもりかよ?

「なんでだよ?なんで美貴が疑われるのさ・・・?」
「3人ともブギートレイン'03にやられたと言っている。
 だから昨日何をしていたか聞いてるんだ」
よっすぃ〜が言った。

「昨日は日曜だし特に用事も遊ぶ約束も無かったから
 10時くらいに起きてそのあとは家で一日ゴロゴロしていたよ。
 それにしてもブギトレがやったって何だよ!」
「そのブギトレにいきなり殴られたんですよ。
 何度も見たことあるスタンドだから間違えるはずがありません」
コンコンが口を開いた。
「じゃあ本体は!?美貴のブギトレが近距離型って知ってるだろ?
 だったらその場に美貴もいたのかよ?」
「物陰に隠れていたから見えんかったんやけど
 これが落ちていたがし」
愛ちゃんがそう言ってポケットから何かを取り出した。


387 :915:2005/12/20(火) 21:22:01 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいL〜

これは・・・・・・
はっとなって自分の胸に手を当てる。無い!!
そして美貴の胸にあるはずのものは
愛ちゃんの手の中にあった。

「2-F 藤本美貴」と書かれた名札プレートを・・!

「ちょ、ちょっと待ってよ!
 名札を落としていくなんて古典的な罠じゃん!」
「たしかにその可能性もある。
 しかし、そう思わせるのが作戦、なのかもしれない」
よっすぃ〜が口を開いた。

何?何なの、この状況は?
ハナっから美貴を疑ってるじゃん!

そう思うと急に腹が立ってきた。
美貴がみんなを襲って何の得があるんだよ!
それを、それを・・・・・!!!

「よっすぃ〜は・・・・・・・美貴を疑っているのか?」
「あくまで可能性の話だ。
 今判明している事は昨日3人が襲撃された事。
 犯人のスタンドはブギートレインに似ていた事。
 ブギートレインは藤本美貴のスタンドである事。
 現場に藤本美貴の名札が落ちていた事。
 だから藤本美貴が今回の事件に何らかの関係がある。
 その藤本美貴に昨日の事を聞いてるだけだ」


388 :915:2005/12/20(火) 21:22:55 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいM〜

よっすぃ〜の言っている事は正論かもしれない。
しかし・・・・・・!!!

「それなら麻琴が前に遭遇した
 相手を操るスタンドって可能性もあるだろ!」
言ってから気がついた。
それは・・・・・絶対に・・・・・・無い!
昨日は午後からテレビ見たりゲームしたりして遊んでいた。
寝ていたり、気がついたら夕方になっていたとか
そういう事は絶対に無い!

「だから日曜の話を聞いてるんじゃないか。
 操られた、という可能性も含めて調べて、
 最終的に白黒はっきりさせるのはこっちの仕事だ」

美貴は納得出来なかった。
いや、納得しろって言う方が無理だ。
よっすぃ〜は「美貴が襲撃犯である」可能性を
何%か知らないが持っている。
それが10%なのか30%なのか50%なのか80%なのか
それはわからない。
しかし!1%であろうとそういう疑惑を美貴に抱いている事が許せない!!


389 :915:2005/12/20(火) 21:23:25 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいN〜

「ふざけんな!よっすぃ〜は美貴がみんなを
 理由も無く襲うような人間だと思ってるのか!?」
「それを調べるのが仕事だと言ったはずだ。
 理由も含めてなッ・・・・・・・・!」
「なんだよ、その言い方は!
 やっぱり美貴を犯人って決めつけてるじゃないか!
 みんなはどう思ってるんだよ!?」

美貴は周りを見渡した。
が・・・・・・・・、誰も何も言おうとしない。
あるものは目を伏せ、あるものは美貴が見るとあわてて目をそらせる。

「ふざけんな!」
美貴はもう一回言って、そして立ち上がった。
そして、そのままカバンを持って部室のドアへ歩いていく。
「どこに行くんだ!まだ終わってないぞ!」
「うるさい!
 美貴の事を疑うようなヤツらと一緒にいられるかッ!
 こんな部辞めてやる!!!!
 美貴の事を犯人と思うなら勝手にかかってこいよ!
 挑戦ならいつでも受けてやるぜッ!!」

ピシャーァァァァァン!!!!!!!

捨てぜりふを吐いた後、美貴はドアを閉める
大きな音をたててそのまま部室から出て行った。
もう二度と、この部室に入る事は無いだろう・・・
そう思いながら・・・・・・・・


390 :915:2005/12/20(火) 21:24:33 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいO〜

そうだ、美貴はスターになるんだ!
その夢に必要だからと思ったから演劇部に入部を希望したのに、
気がつけばスタンド使いにさせられて戦闘の毎日・・・
こんな部にいる必要は無いんだ!!

そう思いながら自転車のペダルに力を込める。だけど・・・・

演劇部に同期で入った3バカの顔が思い浮かぶ。
れいなもさゆも、一つもフォロー無しだったな・・・・・・
そう思うと急に寂しくなってきた。
3人だけじゃなかった。
仲が良かったヤツもそうで無かったヤツも
いろんな部員の顔が思い浮かんでは消えていく・・・・

「ちっ・・・・・」
思わず舌打ちしたあと、前を見ると前方に誰かが立っている。
あれは・・・・・・・・・・・・!!!


391 :915:2005/12/20(火) 21:25:07 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいP〜

「まだ何か用かよ?」
ブレーキをかけ、自転車を止めたあと相手をにらみながら言った。
「言っとくけど、美貴を狙う目的が演劇部なら
 もう美貴は関係ないからなッ!
 なんせ今さっき辞めてやるって言ったところなんだから!」

「そうか、辞めたのか・・・・・・・・、ククク」
相手がそう言った。
そう、二日前に闘った大塚愛が・・・・・!

「それでも関係ないって言うなら相手してやるぜ?
 今ちょうどムカムカ来てるんでな・・・・・・」
美貴はそう言いながら自転車を降りた。
「出来るものならやってみなよ」
大塚がニタニタ笑いながら挑発してくる。

「てめぇ!後悔させてやる!!」
美貴はブギートレインを出した・・・・・・・・・。

出した、・・・はずだった。
しかし、見慣れた美貴の分身、ブギートレイン'03は姿を現さない。
「あ、あれ???」
「何だよ、後悔させてくれるんじゃなかったのか?」
「ちょっと待てよ、今・・・・」
しかし、BTは出現しない。
今まで何十回も出現させてきたBTが・・・・・・・・
やっぱり演劇部を辞めたのと関係あるのか???


396 :915:2005/12/20(火) 23:00:33 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいQ〜

「何もしないつもり?
 それならこっちから行かせてもらうよ!!」
大塚からスタンドが飛び出し、美貴に殴りかかる。

「うげッ??????????」

あわてて身体をガードするが、所詮は生身での防御。
美貴は激しく吹っ飛ぶ。

「いてて・・・・・・」
倒れた美貴は、そのまま大塚のスタンドを見あげた。

「な、何故・・・・・・・」
そこに立って、美貴を攻撃してきたのは
美貴のブギトレだった・・・・・・・・

間違いない。化けたとかそんなチャチなもんじゃない。
正真正銘、美貴のブギートレイン'03だ・・・・!!

美貴のとまどいをヨソに、BTは容赦なく美貴に襲いかかる!
これが本当に美貴のBTなら、
そのパワーは美貴にどうにか出来るものではない・・・!


397 :915:2005/12/20(火) 23:01:09 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいR〜

BTが振りかざしたパンチを
身体を転がらせてなんとか避ける。
アスファルトには派手なひび割れが起きている。
もしこれが直接美貴にヒットしたら・・・・!!!!

「アンタのこのスタンド、結構恐ろしいスタンドだな。
 パワーもスピードもあるし・・・・
 他にもまだ特殊能力があるみたいだけど
 これだけでも充分危険なスタンドだ・・・・!」
「どういう事だ・・・・・!
 てめえのスタンドはあのロボットみたいな・・・・」
「ふふふ・・・・、いい加減種明かししてあげるよ。
 あの『ユースレス・スクリプト』は、私のスタンドじゃないんだ。
 隣町の玉置っていう女のスタンドでね、
 アンタと闘う前に玉置と闘って盗(と)ってやったんだよ!」
「スタンドを・・・とる?」
「あぁ、闘った相手のスタンドを盗る、
 それが私のスタンド、『インスパイヤ』の真の能力さ!!」
「盗る・・・・!
 もしかして、今、美貴がスタンドを出せないのも
 こないだ美貴を襲ったのも・・・・!」
「あぁそうさ。正確にはスタンドを出せないんじゃないんだよ。
 今も本当はアンタのスタンドはアンタから出現しているんだよ。
 右手を見てみろよ」
「右手・・・・、あっ!」


398 :915:2005/12/20(火) 23:01:48 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたいS〜

こないだ、ピンク色のスタンドに引っかかれた爪痕が怪しく光っている。
「その傷が中継アンテナになっていて、
 アンタのスタンドを吸い取って私のところへ転送させているのさ。
 私のスタンドはそれを操るだけ。
 だから精神力の疲労もスタンドのダメージも全部アンタに返っていくのさ!!」
「テメエ!なんてゲスなスタンドだ!!」
「なんとでも言えば良いさ。『インスパイヤ』でスタンドを盗るには
 一定時間の観察と相手に中継アンテナ用の傷をつける事が必要でね、
 その為に玉置のスタンドでアンタを襲わせてもらったんだよ。
 あ、ついでに言うと、かわいそうに、
 アンタのラッシュを食らって玉置は今頃病院のベッドだよ。
 あの女、なんで自分が怪我してるのかすらわかってないだろうねえ」

「そうやって盗った美貴のブギトレを使って
 演劇部員を襲ったのかッ・・・・・・・・・!」
「あぁ、どうせ襲撃するなら仲間割れさせたほうが良いと思ってね。
 見事に策にはまってくれたようだねえ。
 今ならアンタを助けてくれるものは誰もいない。
 そして自分自身の身を守ってくれるはずのスタンドが
 アンタ自身を傷つけるのさ・・・・・・・!!」

大塚がそう言うと、BTが再び大きく振りかぶって
美貴めがけて拳を振りかざした。
もうダメだ・・・・・・・・・・・!!!

美貴は思わず目をつぶった・・・・!!


452 :915:2005/12/21(水) 23:04:57 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい21〜

『タップリ愛ニヒタッテール アーリーガトウッ! it's my wish!!!』
「な、なにぃ????????」

ドガガアアアアンンン!!!!!!!!


美貴は薄目を開けた。
まだ・・・、無事だ・・・・、生きている・・・・。

!!!!!

大塚愛は石で出来た檻に閉じこめられていた。
いや、これは・・・・・!!!

『里沙ノ生ヤシタ蔦ヲれいなノ能力デ石にシテオイタンダゼッ!!』
「ビスケッツ!!」

檻の前には小春のミラクルビスケッツがいた。
「なんでッ・・・・!!」
『俺タチズット美貴ノカバンに潜リ込ンデイタンダゼッ!』
『気ガツカナカッタノ?』
ビスケッツたちがぞろぞろと出てきた。
「あんたたち、いつの間に・・・・!!」
『会議中に忍ビ込ンデイタンダヨ!』

どういう事???
そう思ったそのときだった・・・


453 :915:2005/12/21(水) 23:05:36 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい22〜

「オマエ等、これで私を閉じこめたつもりかよ!!」
大塚愛が言った。
「うっさい!それがれいなのスタンド能力で出来た石なら
 美貴のブギトレでも破壊は不可能だ!!」
「本当にそう思うか?」
大塚愛がにやりと笑った。

え???

「ブギートレイン!!!」
BTが石の檻を殴る・・・・・と、
檻が突然植物に変化した。いや・・・、元に戻った!!

「それは・・・・・・・!満月の流法!!
 なんでアンタがそれを・・・・・!!!」
「私の『インスパイヤ』の能力はな、
 他人のスタンドを盗って自在に操る能力!!
 たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!」

そんな・・・・!!
って、それよりもこの状況はやばい・・・・・!


454 :915:2005/12/21(水) 23:06:20 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい23〜

ヒューン!ドガドガドガドガドガ!!!!

そこへ、突然ミサイルが飛んできてBTに命中する。
あれは・・・・、千奈美ちゃんのシークレット・ディーヴァ !!

しかし、ガードしているからか、
威力がたいした事無いからか、ダメージは与えていないようだ。
美貴が無事なのがその証拠だ。

でも爆発による煙で向こうはこっちを見失っている。
「悪あがきを!!!」
大塚愛が叫ぶ。

『今ダゼーッ!』
ビスケッツたちが次々とシークレット・ディーヴァに飛び乗る。

『ブットブゼ!!!!』
シークレット・ディーヴァからミサイルが真上に向かって発射された。
そのミサイルにビスケッツがしがみついている???

『イヤッッホォォォオオォオウ!!!!!』
空中高く飛び上がったビスケッツの叫び声と共に、
上空で爆発が起きる。
あれは・・・・、さゆのシャボン玉!!!


455 :915:2005/12/21(水) 23:06:56 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい24〜

『ミキティ、受け止メテヤッテ!!』
ミサイルにしがみつかずに美貴の近くに残っていた
ビスケッツが美貴に言った。
『ウヒョオオオオオオオオオオオオ!!!!!!』
その声を聞いて、次々と落下してきたビスケッツたちを
美貴は思わず手のひらでキャッチする。

『サスガミキティ!信ジテタゼ!!!』
「アンタたち、いったい何を?」
美貴は思わずビスケッツたちに質問した。

そこへ、二人乗りした自転車がやってきた。
「小春!千奈美ちゃん!」
「ふう、ビスケッツの射程距離は50メートルですからね、
 千奈美ちゃんのシークレット・ディーヴァがいないと
 引き離されるところでしたよ!!」
「ちょっと、ますます意味がわかんないよ!
 どういう事か説明しろよ!!」
「だから、ビスケッツが藤本さんのカバンに潜り込んで
 いざという時のために備えていたんですよ!」
「そして小春ちゃんの射程距離から出ないために、ビスケッツを目印にして
 私のシークレット・ディーヴァで後をつけていたんです!
 だいたい藤本さん自転車こぐの早すぎです!
 私たち二人乗りだから引き離されない様にするの大変でしたよ」
千奈美ちゃんが笑いながら言う。


456 :915:2005/12/21(水) 23:07:34 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい25〜

なんなんだ?いったい・・・!
ビスケッツはガキさんの植物をれいなの能力で石化させて作った檻と
さゆのシャボン玉を分解、用意した上で美貴のカバンに潜んでいた。
そして小春と千奈美ちゃんで私をつけていた?

「おい、オマエら私を無視してんじゃねえ!!!!」
煙が晴れてきて、大塚愛が言う。
「なんか助けに来たつもりみたいだけどさあ、
 中坊が二人ともあまり戦闘には向かないスタンドのようじゃねえか。
 そんなんでこのブギートレインが倒せるのか?」
「さっきの爆発の意味わかんない?」
小春が笑いながら大塚愛を挑発する。
「あ?」

「到着ぅぅぅぅぅ!!!!!!!!」
そこにやってきたのは麻琴だ!
さらに舞美ちゃんが続けてやってきた。
高速移動が出来る二人か!

大塚愛を小春・麻琴・千奈美ちゃん・舞美ちゃんの四人が取り囲む。
「さあ観念してもらおうカイ、スタンド使いさんヨォ!!」
四人の中で一番年上の麻琴が言う。



457 :915:2005/12/21(水) 23:08:08 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい26〜

「ちょっとどういうことなんだよ、麻琴!オマエら説明しろよ!」
美貴は相変わらず事態が飲み込めず、思わずイライラして叫ぶ。
「さっきの爆発、あれが目印なんだYO!」
「あの爆発を目印にかけつける事になってたんですよ。
 方法は古くさいけどのろし代わりですね。
 もうすぐ他のみんなも来ますから」
舞美ちゃんが続く。
「いや、なんでアンタらが来たんだよ?」
「あぁ?ミキティまだわかってないのかYO!
 作戦ダヨ、さ・く・せ・ん!!」
「作戦?」
「ミキティがはめられていて、襲われるのは目に見えてたからナ!
 しっかり後をつけさせてもらっていたんだゼ!」

「そ、それじゃあ・・・・」
「oioi、吉澤さんがホントにミキティを疑ってると思ってたのかYO?
 ンなわけ無いっちゅ〜の!!
 それよりヨォ〜、あの女の出してるスタンド、
 どっからどう見てもブギトレなんだけど状況説明してくれYO!」
「あ、ああ。あの女の能力で美貴のブギトレが盗まれたんだよ。
 おかげで美貴はスタンド出せないんだ」
「りょ〜かい!じゃあアイツをブッ飛ばせばOK?」
「ブギトレに攻撃してもダメージは美貴に返ってくるだけで
 アイツには直接効かないんだよ!
 あと、アイツの本当のスタンドに引っ掻かれたらスタンド盗まれるから!」

麻琴と舞美ちゃんが大塚愛に向かって構える。
「oi、ねえちゃんよ〜!そういう事で、種は全部ばれたことだし、
 ミキティにスタンドを返した上でおとなしくブッ飛ばされてくれないかナア?」
麻琴がさりげなく怖いことを言う。


458 :915:2005/12/21(水) 23:09:01 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい27〜

「ちっ!」
大塚愛が舌打ちした。
こうして時間をかけている間にも他の部員もかけつけるだろう・・・・
「状況は圧倒的に私に不利と言うことか!だがな!!!!!!」
まだ何かする気か???????


『私の『インスパイヤ』の能力はな、
 他人のスタンドを盗って自在に操る能力!!
 たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!』


『たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!』
『たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!』
『たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!』
『たとえ本人すら気づいていない能力でも使いこなせるのさ!!!』


さっき大塚愛が言った言葉が突然頭の中でリフレインする・・・・

まさか!!!!!!!!


459 :915:2005/12/21(水) 23:09:57 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい28〜

「うおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
大塚愛の雄叫びとともに、ブギートレインが銀色に輝き始める!

まさか・・・・・!
こいつは・・・・・・・出来るのか?
美貴本人ですら出来ないのに・・・・・・・・・・



自在に時間を巻き戻す事が出来るのか????



美貴は・・・・・・・確信した!!!

「麻琴ーッ!!!!!!
 こいつ、時間を戻す気だー!!!!!!!」
「時間?」
「急げ!!時間を戻されると・・・・!!!!!!!」
麻琴と舞美ちゃんがあわてて突っ込む!


487 :915:2005/12/22(木) 12:53:01 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい29〜

「もう遅い!!」
大塚愛が叫ぶ!
「ちぃっ!!!!!!させるかあーッ!!!!!!!!!」
麻琴が何かを投げつけた!
あれは・・・・ビスケッツ!いつの間に!

「はあっ?????!!!!!!!」
『OK〜!!ギリギリセーフダゼ!!!!!』
『ズーット続ノォォォォォ!!!!!』
大塚愛の目の前に来たビスケッツたちが何かを再形成する・・・
『セークシィィィィィィィアイランッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!』
「しまっ・・・・・・・・・・・!!!!!!!!」

シークレット・ディーヴァのミサイル!!
さっきさゆのシャボン玉を空中で爆発させるための
打ち上げに使ったミサイルか!!!!
シャボン玉の再形成のためだけには
ミサイルにしがみついたビスケッツの人数多いなと思っていたけれど・・・


488 :915:2005/12/22(木) 12:53:26 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい30〜

「私のスタンドが戦闘向きじゃないって?とんでもない!!」
小春がにやりと笑った。

メタグシャアアアアアアアア!!!!

ビスケッツが目の前で再形成したミサイルが
大塚愛の顔面に直撃する!!!

「うげぼろっ!!!!!!!!」

大塚愛の悲鳴とともに、背後にあのとき美貴に傷をつけた
大塚愛のスタンド本体の破壊のビジョンが浮かび上がり、
そしてブギートレインが消えていく・・・


489 :915:2005/12/22(木) 12:54:11 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい31〜

倒れている大塚愛を5人で取り囲む。
よし、ブギトレを出せる!美貴の能力も取り返せたようだ!!

「oi、気絶する前に聞いておきたいんだけどYO!!」
麻琴が足で大塚愛をこづく。
「オメェの仲間は何人いるんダ?」

仲間・・・・・・・?何人・・・・・・?
確かに最初襲ってきた時に仲間がいたな・・・

「さ・・・・さぁ・・・・、私も命令されただけなんでね・・・・
 うちの学校は・・・あんたらみたいに馴れ合って・・・ないし・・・」
「じゃあ、うちの演劇部について詳しいみたいだけどョォ、
 どうやって情報仕入れたんだ?」
「さ・・・・さぁ・・・・・・・・・・・・、アンタらの・・・・情報は結構・・・・
 出回ってるみたいだし・・・・・・・・・・・・・・・・
 うちは・・・上が・・・ファイルを入手した・・・らしい・・・・・・・」
「ちっ、『らしい』ばっかりカヨ!」

「ブギトレが時間を戻す方法教えろよ!」
美貴はまどろっこしくなってつい会話に入り込んでしまった。
「や・・・・やっぱり自分じゃ・・・出来ないのか・・・・
 方法なんてな・・・いよ・・・・・・・・・
 大事なのは・・・認識すること・・・・・・・・・・・・
 そのうちアンタも自由に・・・・使える様になるかも・・・ね・・・・」

そこまで言って大塚愛は気絶した。


490 :915:2005/12/22(木) 12:55:12 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい32〜

「ちっ!気絶しやがったゼ!」
麻琴が舌打ちする。
「まだまだ聞かなきゃいけない事はたくさんありますよね。どうします?」
小春が麻琴の指示を仰ぐ。
「とりあえず部室に連れて行こうゼ!」
麻琴が言ったそのときだった。

キキーッ!!

目の前に一台車が止まった。
あれは・・・・、土曜日に大塚愛を乗せて逃げた車!!

「おい気をつけろ!お仲間さんの登場だぞ!」
美貴はみんなに注意を呼びかける。

運転席からはジーパンに毛皮のコートを着て
サングラスをかけた派手な女が、
助手席からは大塚愛と同じ制服を着た女がそれぞれ出てきた。

「あ〜あ、愛ちんのびちゃってるよ〜」
「やっぱりこんなもんですかねえ・・・・」


526 :915:2005/12/23(金) 11:44:08 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい33〜

「アンタら、この女の仲間だな!
 いったい何の目的で美貴にちょっかい出してきた?」
美貴が二人に声をかけた。
「アンタ、確か藤本美貴って名前だったっけ?」
「質問を質問で返すなぁー!!」
「やだ〜、何怒ってんの、感じ悪いよね〜!」

な、なんだこの女は・・・・!
見たところ大学生くらいだけど、
なんか鼻の抜けたようなアホっぽいしゃべり方がムカつく!!

でも・・・・・・

それ以上にこの二人には不思議と威圧感というか存在感を感じる・・・。

「今慌てなくても近いうちにアンタたちとはやる事になるよ」
制服の女がそう言って、気絶した大塚愛を車の後部座席に担いでいった。

「ま、待て!その女はまだ・・・・!」
「行かせてやれ、ミキティ・・・」

声の主を振り返ると・・・・
「よっすぃ〜!!」


527 :915:2005/12/23(金) 11:44:34 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい34〜

他の部員も何人か来ている。
「いやな思いさせて済まなかったな、ミキティ
 まあ敵をだますには味方からって事で勘弁してくれよ。
 向こうに味方がいて、遠隔操作型のスタンドに
 話を聞かれてもまずいと思ってたんでね・・・・」

よっすぃ〜はそう言って美貴の肩を叩いてから前に出た。
「こないだの倖田みそのもあなたたちの差し金ですよね?」
「そうだよ。まあみそのはあんた達をつけねらう別の理由もあったんだけどね」
サングラスの女がクスクス笑いながら言った。

「調べましたよ。うちの学校の倖田來未の妹なんですよね。
 みそのって姉にコンプレックス持ってるみたいですね。
 どうせ姉に勝った経験のある藤本と田中を倒して
 姉を越えたいとか思っていたんでしょ?
 その気持ちをあなた達は利用したと・・・・」
「よくお見通しじゃん。アンタ、たしか後藤の同級生だったよね」
制服の女がよっすぃ〜に声をかけた。この二人、知り合い・・・・?

「えぇ、前の時はオレはまだ中坊でしたし、
 スタンドもあまり使えないんで見ているだけでしたけどね」
「安倍と後藤はどうしたのよ!?」
「後藤は演劇部辞めちゃったんですよ。
 あと安倍さんは保育士になりたいってので
 短大目指して受験勉強中っすよ。
 そういうアナタこそ高3でしょ?進路はどうするんっすか?」
「ちっ、アイツ引退したってそういう意味だったのかよ・・・
 ワタシはあの二人に入院させられてたからね、
 おかげさまで留年してまだ2年生なんだよ!」
「そりゃあ自業自得でしょ・・・・・・
 で、その制服って事は小室学園から栄米大付属に転校したんですね、鈴木さん」


528 :915:2005/12/23(金) 11:45:14 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい35〜

この鈴木と呼ばれた制服の女とよっすぃ〜、
いや、演劇部の関係って一体・・・・・・・・・・・・・・・

「よっすぃ〜!この二人なんなんだよ!!」
「あぁ、3年前、うちの演劇部とS市の小室学園との間に
 スタンド使い同士の大規模な闘いがあってね。
 あの鈴木亜美さんはその時の小室学園のエースさ」
「じゃあ・・・・・・」
「あのときの事をまだ根に持ってるんですか?
 でも一時期うちも壊滅状態でしたしね、
 結果的にうちが勝っただけでお互い様ですよ」
よっすぃ〜が鈴木亜美に言った。

「ちょっと〜、アタシを無視しないでくれる〜?」
サングラスの女が相変わらず頭の悪そうなしゃべり方で割り込んできた。

「すいませんね、浜崎さん」
「アンタ、あゆの事知ってんだ〜、あゆ感激〜!!」
「栄米大付属の浜崎あゆみって言えば当時から有名でしたからね・・・・
 アナタが力を貸すって事は
 ただ単に鈴木さんの復讐ってわけじゃないようですね・・・・」
「あはは、アンタたちホントに何も知らないんだね。
 『つんく』が何してるのか・・・・」
「『つんく』?」
「それすら知らないんだ、まあそのうちわかるよ。じゃあね〜!!」

それだけ言うと、浜崎あゆみと鈴木亜美という二人の女は
車に乗って、そして去っていった・・・・・・・・


529 :915:2005/12/23(金) 11:45:50 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい36〜

今日も一日大変だったな・・・・
でも・・・・・・・・

あのあと解散して、帰路につこうとしながら美貴は思う。

みんなが美貴を思って、そして信じていてくれた事を
知ったのがちょっぴりうれしかった。
そしてそんなことを思う自分が少し恥ずかしかった。
でも・・・・・・・・・・・・・・

そこへ・・・・・・・
「改めてごめんな、ミキティ」
よっすぃ〜に声を掛けられた。
「あ、あぁ・・・、それは良いけれど・・・・」
「結構部員をだますのも大変だったんだぜ。
 本当の事は作戦に参加した麻琴や小春たち数人にしか教えなかったからな、
 ミキティを疑うなんてひどいって結構非難されたんだぜ」
「よっすぃ〜・・・・・・・」
「ん?」
美貴はさっき浮かんだ懸念を口にした。
「アンタ、まだウソついてるだろ。正確に言うと隠しているというか・・・・・」
「さすがミキティ、ばれてたか」
「さっき、敵に遠隔操作型スタンドの仲間がいて聞かれたらって言ってたけど、
 それこそ千奈美ちゃんに調べさせたら済むだけだからね・・・
 よっすぃ〜、アンタ何を警戒してるんだ?」


530 :915:2005/12/23(金) 11:46:33 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい37〜


「実はな、石村以外にも何人かうちの学校の生徒が
 どうもスタンド使いによって行方不明になっているんだ。
 他にも俺たちが把握していないスタンド使いによる事件が多すぎてな。
 特に東俣野健太の死と岩出山篤好の失踪、
 これがあまりにもうさんくさすぎてよ・・・・・」
「もしかしてその一件に演劇部員が絡んでいると?」
「さあね、そこまではわかんない。
 わからないけれど犯人が近くにいるのは間違いない。
 さらに言うと同一犯じゃない可能性が高いんだ」
「誰が敵で誰が味方かわからないから、だから安心して
 みんなに作戦の総てを打ち明けられる状態じゃないって事か・・・」
「まあそんなところだ」

「さっき浜崎って女にいった色々大変ってそういう意味かよ・・・・」
「さあ、ね・・・・」



531 :915:2005/12/23(金) 11:47:47 0
銀色の永遠 〜藤本美貴は独り(ソロ)になりたい38〜


美貴の知らないところで、確実に何かが動き出している・・・
そして、演劇部は・・・・・・・・・


大塚愛:再起不能
スタンド名:インスパイヤ


玉置成実:本人知らないうちに再起不能
スタンド名:ユースレス・スクリプト


浜崎あゆみ
スタンド名:???


鈴木亜美
スタンド名:???

TO BE CONTINUED…