432 :915:2006/12/28(木) 21:17:58.76 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン@〜

〜嗣永桃子〜
ももは思わず目をつぶった。


ドーンッッッッッッッッッ!!!!!
大きな音が玄関の方でした。



だけど・・・・・・・・、もも自身はなんともない?

「あれ・・・・・・」
恐る恐る目を開けたももは自分が無事な事を確認すると周りを見渡した。
何も落ちてきた形跡が無い?
廊下を見ると浜崎が玄関にうずくまっている。
さっきの音は浜崎が玄関にぶち当たった音?

だけど・・・・・・・槍ぶすまが消えている・・・・・・・ッ!
廊下のベルトコンベアも無くなっている・・・・・・ッ!!



「愛理ッ!!」
梅さんの声に振り向くと、梅さんが倒れ込んだ愛理を抱きかかえていた。
もももあわてて駆け寄る。


433 :名無し募集中。。。:2006/12/28(木) 21:18:00.23 0
hozenn


434 :915:2006/12/28(木) 21:19:19.73 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンA〜

「愛理ッ!!」
「愛理・・・・、寝てる???」
愛理は・・・・小さな寝息を立てて寝ていた・・・・・。

「桃子ちゃん、えりかちゃん、いったい何が・・・・・・」
そこへ、目覚めたばかりのマイマイが近寄ってきた。
マイマイが完全に目覚めた影響で愛理はスタンド能力が解除されて
愛理自身のスタンドの副作用から眠りに入ってしまったようだ。

「マイマイ、説明はあとでッ!
 今は気絶しているみんなを起こして」
ももはそう言いながら側に倒れている栞菜ちゃんの身体を揺さぶった。



「いたたたた・・・・」
廊下の方から痛がる浜崎の声が近づいてくる。
やっぱり、浜崎が槍ぶすまに突き刺さる直前に愛理の能力が解除されちゃって、
浜崎はベルトコンベアの動きによる慣性の法則で玄関にぶつかっただけ、
たいしたダメージも受けてないみたい・・・・・。

「このアタシが一本取られるとはね・・・・・・。
 それにしてもクソふざけたスタンドだよね」
そう言いながらとうとう浜崎が部屋に入ってきた。


435 :915:2006/12/28(木) 21:19:51.64 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンB〜

佐紀もりぃちゃんもなんとか起き出したのでみんなで身構える。

「んで、噂には聞いていたけれど、
 スタンドが出せなくなるスタンドかあ・・・・・・・・。
 その一番ちっこい子がそれっぽいよね」
浜崎はももたちを見渡してから言った。

「うん、お姉さんもスタンド出せないんだよ。
 いくら中学生相手でもこの人数だよ」
ももは近くに置いていた金属バットを拾いながら言った。
みんなも手にバットやらゴルフのクラブやらほうきやら武器をそれぞれ持つ。



鍋を頭から被ってる梅さんはともかくとして・・・・・・・。



そう、これが石川さんの作戦。


436 :915:2006/12/28(木) 21:20:24.62 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンC〜

浜崎あゆみが格闘技とかやっているならともかく、
普通の成人女性が中学生相手とはいえ、
武器を持った複数を相手に生身で勝てるはずがない。
空手の経験がある紺野さんも、
浜崎の手は「格闘技の経験が無い手」なのは間違いないと言っていたし。

小学生のマイマイは抜いても、
もも、梅さん、りぃちゃん、栞菜、佐紀で5人もいるんだ。
スタンドを使えない浜崎相手なら・・・・。



「たしかにそうだねぇ〜」
浜崎は感心したような口ぶりでこっちに向かって歩いてきた。
「アタシは身体を使うのが苦手だしぃ〜、一人じゃアンタたちに勝てないよ」

圧倒的にコッチの方が有利なんだ。
そう自分たちに言い聞かせてるけど、浜崎の威圧感に
みんなは身体を硬くして身構える。
怖い気持ちが勝っちゃうのは、闘争心を奪いさるという
マイマイのスタンドの影響かもしれない。

そう、マイマイのスタンドはあくまで「闘争心をなくす」能力であって
スタンドが出現しないのはあくまでその影響なんだから・・・・。


437 :915:2006/12/28(木) 21:20:55.72 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンD〜




「一人じゃね」





ドサッ・・・・・・・・・・・・。




「えりかちゃんッ??????」
「梅さんッッッッッ!!!!」

突然足下に倒れた梅さんにももたちは一瞬呆然とした。

「だ、誰????」
「いつの間に・・・・・・・」

倒れた梅さんの後ろに、いつの間にか女が立っていた。
彼女が梅さんを「落とした」んだッ!!


438 :915:2006/12/28(木) 21:22:11.99 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンE〜

「う、うわああああッ!!!!」
金属バットを手に持った佐紀が思わず女に殴りかかったッ!!

だけど、女は無言のまま、そしてももたちが佐紀の助っ人に入るより早く、
あっという間に佐紀の懐に入ったかと思うと、
佐紀がバットを振りかざすよりも早く、佐紀のみぞおちにパンチを入れていた。
まるで感情のないロボットのように・・・・・・・・・。

「あ・・・・・・・・・・・・・・・・ッ」

ドウッ・・・・・・・・・

佐紀が一瞬にして気絶するッ!

「佐紀ッ!」
倒れる佐紀を受け止めたももを、女は冷たい目でじっと見る。


な、なんなのよ、この女は・・・・・・・・・・。
残されたマイマイ、栞菜ちゃん、りぃちゃんとももは
自然と固まって挟み撃ちの形になった浜崎と女を見る。

するとだった。女の後ろの方から誰かが出てきた。
奥の部屋に潜んでいたらしい・・・・・・・。


517 :915:2006/12/31(日) 00:46:06.64 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンF〜

「ひっひっひっ・・・・・・・。
 お嬢ちゃん、また会ったね・・・・・・・・・・・」
「お、おじさんッ!!!!!!!」

現れたのは、昨日ももを助けてくれたおじさんだったッ!
助けに来てくれた?

一瞬の期待は、おじさんが謎の女の肩をぽんと叩いた事で絶望に変わった。

この女は・・・、おじさんの仲間だッ!

「ひっひっひっ、このソニンはおじさんの部下でね、
 ボクシングとかレスリングとか一通り格闘技はやってんのよ。
 おじさんとソニンの二人でこの家を見張ってたんだけどね、
 そこの小さいお嬢ちゃんのスタンドのおかげでこの家に入れなかったのね。
 で、お嬢ちゃんが気絶してスタンドが使えるようになった間に
 おじさんのスタンド能力で二人で家に入り込んだのは良いけれど、
 今度はその寝ているお嬢ちゃんのスタンドのせいで
 家の中でスタンド能力を解除するわけにはいかなくなってね。
 仕方ないから奥の部屋で二次元のままずっと様子をうかがっていたの」

「どうして?おじさん、昨日はももの事を助けてくれたじゃん!」
「ひっひっひっ、昨日言ったでしょ、お嬢ちゃん。
 『今は』お嬢ちゃんの味方だって・・・・・」
「でも・・・・・・・・・・・・」


518 :915:2006/12/31(日) 00:47:06.52 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンG〜

「簡単な事だよ。
 昨日あれから和田にアタシがつんくより良い条件を提示した。
 それだけの事・・・・・・・・・」
浜崎が言いながら近寄ってきた。

『つんく』・・・・・・?
昨日もたしか・・・・・・・・。



反対側からソニンという女も近寄ってくる。
和田っておじさんは見ているだけだ・・・・・。

グボッ
ドガッ

「いったあ・・・・・・・・・・・・」
ももとりぃちゃんはあっという間にソニンに吹っ飛ばされる。

「まい・・・まい・・・・・・・、かんな・・・・ちゃん・・・・・・・」
ももは倒れながらぴったり抱き合った二人に近づく浜崎とソニンを見る・・・。


519 :915:2006/12/31(日) 00:47:58.30 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンH〜

「別に殺しはしないからさ、まあおとなしく言うこと聞いてよ。
 そうそうソニン、念のためにその子は気絶させないでよ。
 別にこいつらにアタシの『A』が負けるとは思ってないけどね、
 なんせこの栞菜って子は『アレ』だし、
 どんなスタンド持ってるかわかんないもんねえ〜」
浜崎はそう言うとポケットから何かを取り出した。

「あ、あれは・・・・・・・」
ももは思わず声を上げる。

あれは・・・・・・・・ももたちをスタンド使いにした『矢』?
しかも・・・・、あのもどりの部分が欠けているのは
演劇部の、寺田先生が持っている『矢』じゃないの!!!???
なんで?????????

ソニンが抱き合っている二人のうち、マイマイを引きはがす。
そして、『矢』をちらつかせながら浜崎が栞菜ちゃんに迫った。

「あ、あ・・・・・・・・・・・・・・」

すっかり腰を抜かしていた栞菜ちゃんは
あわてて浜崎に背を向けて逃げようとする。


520 :915:2006/12/31(日) 00:48:42.11 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンI〜

浜崎はその栞菜ちゃんの襟首をつかんでひっぱった。
ラフなカッターを着ていた栞菜ちゃんの首から肩にかけて大きくはだける。

その栞菜ちゃんの首筋のところに星形のあざが見えた。
浜崎は、手に持った『矢』を振りかざした。
まるでその星形のあざに突き刺すために・・・・・・・・。

「た、たすけてええええええッッッッッッッッッッ!!!!!!」
栞菜ちゃんが叫ぶ・・・・・・。

く、くそお・・・・・・・ッッッッッ!!!!
ももは思わず目をつぶった・・・・・・・・・・・・・・。


ドゴオオオオオオオオオオォォォォォォォォンンンンンンンッッッッッッッッッッ!!!!!!




652 :915:2007/01/02(火) 13:48:53.84 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンJ〜

〜藤本美貴〜

激しい土煙が見える。

うわあ、空飛ぶスタンドか・・・・。
闘ってるのは・・・・、梨華ちゃんか。苦労してるみたいだな・・・・。

どれくらい気絶していたんだろう?
目が覚めた美貴は浜崎あゆみに完膚無きまでにたたきのめされた事を思い出した。

とにかく現状を把握して、戦線に復帰しなきゃ。
まだ闘いが続いているなら・・・・ね・・・・・・・・。

そう思いながら、ヨタヨタと栞菜ちゃんの家の敷地内に入ったところ、
庭先で梨華ちゃんが敵と激しい戦闘を続けていた。

って、どうも防戦一方みたいだけど。

土煙の中から転がり出てきた梨華ちゃんと目があった。
「ミキティ!無事だったの?」
「これが無事に見えるかよ?そっちはどうなんよ?」
「こっちも結構やばいね」
梨華ちゃんが自嘲気味に笑った。

「他のみんなは?」
「今は愛理ちゃんが浜崎あゆみと闘ってるみたい。
 ほら・・・・・・・・」

梨華ちゃんの指さす方向には栞菜ちゃんの家があった。
って、なんか家の壁に顔みたいなのが描かれている。


653 :915:2007/01/02(火) 13:49:55.97 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンK〜

「あの顔は・・・・、愛理ちゃんのスタンドじゃん?って、どわ〜ッッッッ!!!!!」
上空から敵スタンドがミサイルを打ち込んできた。
美貴と梨華ちゃんはあわてて飛び退く。

「ミキティは愛理ちゃんを助けに行ってあげ・・・うぐッ!!」
土煙の中から梨華ちゃんの声が聞こえる。
おいおい、やられてるじゃねえかよ。

それに助けに行こうにも、このミサイルの雨ってかなり無差別だから
家に行くどころじゃないんっすけど。

そんな事を考えていたら、土煙が晴れて、視界が良くなってきた。
梨華ちゃんはやられたのか倒れているし・・・・・・・。

「お〜い、大丈夫かよ〜?」
「これが大丈夫に見える!?」
ついさっきの美貴と同じような受け答えをしながら梨華ちゃんは立ち上がった。

「梨華ちゃん、助けに行けって言うけどこれじゃあ無理だぜ・・・、
 あれ?」

美貴はもう一度栞菜ちゃんの家を見て首をかしげた。
さっき、家の壁に浮き出ていた愛理ちゃんのスタンドの顔が消えている。


654 :915:2007/01/02(火) 13:50:40.68 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンL〜

「まさか・・・・・・・・」
愛理ちゃんも浜崎にやられたんじゃ・・・・・・・・・・。

「あれは・・・・ッッッッ!
 ミキティ!ブギートレインを出して!」
「へ?」
「スタンドを出してって言ってるの!!」
「う、うん」
梨華ちゃんに言われて美貴は言われたとおりにスタンドを出現させた。

「じゃあ、そのまま家に向かって!」
「んなこと言われたってこのミサイルの雨の中を・・・・」
「私がサポートするから、とにかくッ!!」
「わ、わかったよ・・・・・」

梨華ちゃんの剣幕に負けて、美貴は重い足を引きずってとにかく走り出した。
当然、空を飛んでいた敵スタンドが美貴を狙おうとする。

「させるかあああああッッッッッッッッッッ!!!!!」
梨華ちゃんは叫ぶと、ザ☆ピースの両腕を上空に伸ばして
空を飛んでいる戦闘機型の敵スタンドにからみついた。
そして今度は伸ばした腕を縮めて自分も空中にあがっていく!

な、何をする気だ?
思いながらも美貴は家に向かった。


655 :915:2007/01/02(火) 13:51:19.37 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンM〜

梨華ちゃんは上空高いところで戦闘機にしがみついている。
でも無理だ!振り落とされちゃうぞ・・・・・・ッ!!

ほら、戦闘機はきりもみ旋回とかし始めた。
梨華ちゃんはしがみついているのがやっとみたいだ。

そう思いながらまた一歩家に近づいた時だった。




「あれ?」



突然、美貴の背後に出現させていたブギートレイン'03が消えてしまった。
別に自分でひっこめたんじゃない。

これは・・・・・・・・・・
この何とも言えない虚脱感は・・・・・・・・・
急に湧き起こってくる戦闘意欲の消失は・・・・・・・ッッッッッッッッッ!



まさか・・・・・・・ッッッッッッッ!!!!


873 :915:2007/01/07(日) 17:20:00.52 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンN〜

「ミキティ、ナイスッッッッ!!!そのまま動かないでッ!」
空中で梨華ちゃんは美貴を見るとそう叫んだ。

ガスッ!!

そして、梨華ちゃんは振り落とされそうになりながら戦闘機の機首をかろうじて叩く。

たいしたダメージじゃないけど、機首の方向が変わったから、
戦闘機はこっちに向かって飛んできた。





そう、栞菜ちゃんの家の方向に・・・・・・・・・・・。






梨華ちゃんがしがみついたままの戦闘機は美貴の頭上5メートルの高さで通り過ぎた。


874 :915:2007/01/07(日) 17:20:34.68 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンO〜

「えいッッッッッッッッッッ!!!!」
それを見計らって、梨華ちゃんは戦闘機を踏み台にして後ろに飛び退くッ!

「ふんッ!この高さで飛び退いて・・・・・・、
 あああああああッッッッッッッッッ?????????」

戦闘機から声が聞こえた。
そしてその途端、戦闘機は突然女の姿になるッ!

戦闘機に見えたのは、身にまとうタイプのスタンドだったんだ・・・・。
そして、美貴も、あの戦闘機も・・・・・・・・・・




目が覚めたハギティこと萩原舞ちゃんのスタンドの射程距離に入ったんだッ!







多少、戦闘機から飛び退いた時の反動があったからか、
梨華ちゃんは美貴の頭の上を通り過ぎていった。
でもあのままじゃ地面に激突する・・・・・・。


875 :915:2007/01/07(日) 17:21:19.59 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンP〜

美貴はおろおろしながらも梨華ちゃんを追って数歩進んだ。




その途端、自分の中でむらむらと闘志が湧き起こるのを実感した。

梨華ちゃんめ・・・・・・・。
本当に愛理ちゃんのスタンドが消えたのはハギティが目覚めたからなのか
確かめるために美貴にミサイルの中を歩かせたな。
そしてもしそうだった場合、美貴にブギトレを出したまま歩かせる事で
ハギティのスタンドの射程距離を正確に計る意味もあったんだ。

つまり、美貴を利用したわけだ・・・・・・・・。



でももう一つ、梨華ちゃんはまだ美貴を利用するつもりなんだ・・・。




さっき梨華ちゃんは美貴に動かないでって言った。
つまり射程距離ぎりぎりのところに立っているように言ったんだ。
ほんの一歩歩けば美貴も闘志とスタンドが復活する場所に。


876 :915:2007/01/07(日) 17:22:09.46 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンQ〜



つまり・・・・・・・・・・。





「ちくしょおッ!面倒なこと押しつけやがってエエエエエエェェェェェェェッッッッッッ!!」
美貴はぼやきを叫びながら落ちてくる梨華ちゃん向かって走り出した。
身体の何処が痛いとか言ってる暇もないッ!!

「ブギートレイイイイイイィィィィンンンンンンッッッッッッッッッッ!!!!」
美貴はブギートレイン'03を出現させると、両手を前に突き出させた。
そしてそのままスライディングしながら
落下してくる梨華ちゃんをブギトレの両手でキャッチするッ!

ズザザザザザアアアアアアアアアアアアアアッ!!

「さんきゅ〜♪」
「さんきゅ〜じゃねえよ・・・・・・・・、うっ、いてて・・・・」
我に返ってから、体中の激痛に気づく。


877 :915:2007/01/07(日) 17:22:42.52 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンR〜



どぐしゃああああああああああッッッッッッッッッッッ!!!!!!


大きな音に振り返ると、栞菜ちゃんの家の壁にさっきの女が激突していた。
急に飛行能力が無くなっても勢いがついていたし、
結構なスピードで激突したんだろうなあ。

女は2階の壁に激突すると、
そのままひさしの部分にひっかかってピクピクしている。
生きてはいるけれどあれじゃあリタイアだな・・・・・。


「よくもまあこれだけ人のことを利用して・・・・、ううっ・・・・」
梨華ちゃんを下ろすというより投げ捨てると美貴は立ち上がった。
「だいたい、ハギティが目覚めたんじゃなくて
 愛理ちゃんが浜崎にやられたんだったらどうするつもりだったんだよ?」

「そのときはせめて相打ちくらいはね」
「おいおい、今は梨華ちゃんが大将だろ・・・・」
「私かミキティが残っていれば良いのよ。
 そんなことより早くみんなを助けに行きましょ!」
「んなこと言ったって、ハギティのスタンドが効いてるんだぜ、
 行ったって何も出来ないぜ・・・・・・」
「それはお互い様だから大丈夫よ。それに・・・・、
 これだけじゃ済まない気がするのよね・・・・・・・」
「わかったよ・・・。でもたどり着けるかどうかすら疑問だけどね・・・」


878 :915:2007/01/07(日) 17:23:19.63 0
銀色の永遠 〜キューティークイーンS〜

梨華ちゃんに言われて美貴はまたハギティの領域内に入る。

「梨華ちゃん、やっぱりここで様子見てようよ・・・」
「うん、そうしようかな・・・・、でもねえ・・・・」

案の定、やる気のなくなる二人。「でもねえ」とか言ってるくせに、
さっきまで行こうと言っていた梨華ちゃんが率先して腰を下ろす。
美貴も倣って腰を下ろそうとした。

そのとき・・・・・・・・・






ドゴオオオオオオオオオオォォォォォォォォンンンンンンンッッッッッッッッッッ!!!!!!





家の中から突然フラッシュのようなピンクの光が瞬き、大きな音がしたッ!


879 :915:2007/01/07(日) 17:23:56.67 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン21〜

「梨華ちゃんッ!!」
「い、行こうッ!!」
梨華ちゃんは立ち上がるとあわてて走り出した。
美貴もそれに続く。

なんだ今のは?




っていうか、またハギティのスタンド能力が解除されている????








バーンッ!!!


梨華ちゃんが庭からみんなのいた部屋の窓を大きく開けはなった。
「あれはッ!!」


880 :915:2007/01/07(日) 17:24:37.57 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン22〜

部屋には誰もいなくて、その代わり奥の部屋の障子がはずれて
こっちの部屋に向かって倒れていた。
そして、その障子の上には梨沙子ちゃんが転がっていた。

「梨沙子ちゃんッ????」

梨華ちゃんがあわてて下足のまま部屋に入る。
美貴はさすがに躊躇して靴を脱いでから梨華ちゃんに続いた。

「い、いたた・・・・・・・」
「梨沙子ちゃん、いったい何が・・・・、あぁッ!!!」

意識のあった梨沙子ちゃんを抱き起こした梨華ちゃんと美貴は
彼女が吹き飛ばされてきただろう部屋の方向を見た。


ズダアアアアアアアアンンンンンンンッッッッッッッッッ!!!!!!

と、こっちに向かって誰かが吹っ飛んできた。

「な、なんなのよ、こいつは・・・・・・・」
うめきながら立ち上がったのは・・・・・・・浜崎あゆみッ!!!!!!


12 :915:2007/01/10(水) 22:09:51.97 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン23〜

〜嗣永桃子〜

ドガッ!!!
「あうッ!!!」

激しい衝撃音とともに、ももは吹っ飛ばされて、部屋の柱に激突した。

「な、何が・・・・・・・・・」
起きあがりながら目を開ける。



シュウシュウシュウ・・・・・・・・・・・・



目の前には栞菜ちゃんが立ちすくみ、
その脇にはピンク色に輝く屈強な女性型のスタンドが立っていた。

栞菜ちゃんの近くにいたマイマイも浜崎あゆみも、
さらにソニンと名乗った女やおじさん、
他のみんなも例外なく衝撃波で吹っ飛ばされていた。
りぃちゃんなんか、障子ごと隣の部屋に倒れ込んでいる。

あれは・・・・・栞菜ちゃんのスタンド?


13 :915:2007/01/10(水) 22:10:38.27 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン24〜

「か、栞菜ちゃん・・・・・・・・・」
ももは思わず栞菜ちゃんに声をかけたけれど反応がない。
というか、栞菜ちゃんの視点は定まっていない・・・・。

「ま、まさか目覚めちゃうとはね・・・・・・・」
吹っ飛ばされた浜崎あゆみがよろよろと立ち上がった。
「でもなんで、あの子のスタンド能力が効いているのに・・・・」
言いながら浜崎は少し離れたところに倒れているマイマイを見た。
マイマイはまた気絶してしまっているようだ。

「くッ、これは・・・・・・・・」
浜崎は悔しそうに右手を見た。
「和田ぁ・・・・・。アンタ、こっちについたのばれていたみたいだね。
 つんくに偽物つかまされていたようだよ・・・・・・。」
持っていた『矢』がボロボロと崩れていく・・・・・・・・。

「ひっひっひっ、そいつは一本取られたね・・・・・・。
 一度警戒されたら私でもまた盗んでくるのはもう不可能よ。
 あゆ、こうなったらもうその後生大事に持っている欠片を使うしかないね」
「簡単に言わないでよ・・・・・・・・・・。
 それにどうやら『DISC』を取り出すためには
 ホル・ホースが知らない秘密がまだあったようだね・・・・。
 ホントにアイツは使えない男だよ。
 まあ今はこの子を確保してしまうのが先決か・・・・・・。
 『A SONG FOR』ッッッッッッッッッ!!!!!」


14 :915:2007/01/10(水) 22:11:20.91 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン25〜

そう言うと浜崎はスタンドを出現させた。
「とりあえずおねんねしてちょうだいよお〜ッッッッッッッッ!!!!」
浜崎のスタンドが栞菜ちゃんのスタンドに殴りかかった。





ズダアアアアアアアアンンンンンンンッッッッッッッッッ!!!!!!

気が付くと浜崎は隣の部屋まで吹っ飛ばされていた。

「な、なんなのよ、こいつは・・・・・・・」
うめきながら浜崎が立ち上がる。

そこへ・・・・・・・・・
「浜崎イイイィィィィッッッッッッッッッッ!!!!」

こっちを向いていた浜崎に後ろから殴りかかったのは・・・・・・


藤本さんッ!!!!!!!!!!!


15 :915:2007/01/10(水) 22:12:10.08 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン26〜











『君は『引力』を信じるか? 人と人の間には『引力』があるということを・・・・・・・・・』










96 :915 :2007/01/13(土) 00:27:11.78 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン27〜

「引力?これだけ偶然が重なった事を指して言っているんか?」
『偶然・・・・?確かに偶然と言いたい気持ちはわからなくもない。
 しかし、『DIO』の娘の母親が杜王町出身で娘自身も杜王町に移り住んでいた事、
 当時『DIO』の金庫番として彼の財産を管理し、
 それを隠した日本人、たしか『ニシムラ』という名前だったかな?
 その男もまた杜王町に住んでいた事、
 鍵となる『矢』のうちの一つが杜王町にあった事、
 そしてこの私が杜王町に赴任してきた事、
 偶然で片づけるのは安易だと思うんだよ』
「だから、『引力』と言いたいんか・・・・・。
 オレは宗教家やないからな、あんまりそういう難しい話は考えた事もないわ。
 それにしても今頃、和田のおっさんもあゆも狐につままれたような顔しとるやろうなあ・・・・


『ふっ、君にとってはどうでも良い話か。
 それにしても君はつくづく意地が悪い男だな。
 カオルが裏切るのをわかっていて敢えて泳がすとは・・・・』
「あゆが『この』『矢』を狙っているんやったら、
 アイツが欲しがっている能力は
 二次元になって自由に忍び込めるおっさんの『ハーモニー・プロダクツ』やからな。
 昨日、おっさんと遭遇しておっさんが元気にやってるって知ったあゆが
 おっさんを自分の味方に引き入れようとするのは当然やん?」
『しかも相手は金がすべてというカオルか・・・・・・・・』
「あぁそうや。あゆに目的が『DIOの遺産』って聞かされたらそりゃおっさんも簡単に裏切るやろ」


97 :915 :2007/01/13(土) 00:28:10.77 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン28〜

『君を裏切ったカオルは浜崎に
 年末のトラブルで破壊されたと思われていた演劇部の『矢』が実は偽物と教える。
 そしてカオルは浜崎に頼まれてこの部室に忍び込んで『矢』を盗んだ。
 まさか君がまた偽物を用意しているとも知らずに・・・・・・・』
「まあそういうところや。
 おっさんも案外甘いな。自分が信用されてないとは想像出来んかったようや」
『君は本当に悪魔のような男だな』
「本職の神父さんに悪魔って認定されたら光栄やな」
『だがもう一つ聞きたい事がある』
「なんや?」
『君は・・・、君自身が『DIOの遺産』を手に入れようと言う気はないのかね?
 そのために君は『DIO』の娘を捜し続け、この杜王町にいることまでがわかったから
 13歳前後の少女をスタンド使いにし続けてきたのだろう?』
「わかってて聞くなや。オレは『DIOの遺産』には興味あらへん。
 でも、小室やあゆみたいな連中に『DIOの遺産』が渡ったら
 この町の脅威になるに違いない、それは面倒くさいから防ぎたいだけや」
『そうか、疑ってすまなかった』
「それに・・・・、オレかってそりゃあ金は欲しいけどな、
 『DIO』の遺志を継いでない人間が手にするのは神父はんがだまってへんやろ?
 『DIOの遺産』の在処を知っている当の神父はんが。
 大金手に入れるより神父はんを敵に回す方が怖いわ」
『待ってくれ、前から言っているが、
 私は『DIOの遺産』の在処を書き記したDISCを『DIO』の娘に埋め込んだだけだ。
 首筋にある星形のあざに『矢』を突き刺したらDISCが飛び出るという細工をしてね。
 DISCの内容は『DIO』と、実際に『遺産』を隠した『ニシムラ』しか
 知らないと言っているだろう』


98 :915 :2007/01/13(土) 00:30:29.73 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン29〜

「そうやったっけな。
 けど神父はんこそ『DIOの遺産』は欲しくないんかい?」
『私は聖職者だ。一日の空腹を満たせるパンとスープがあればそれで充分だよ。
 それに本当の『DIOの遺産』は金なんかじゃない・・・・・・・・』
「言ってたな、天国へ行く方法がどうとか・・・・・。
 まあオレには興味無い話やな」
『ふっ、君は欲があるのか無いのかよくわからない男だな。
 まあ良い。君の私への友情に敬意を表して、一つだけ教えよう』
「お、なんや?」
『さっき君は『DIO』の遺志を継がない人間が
 『遺産』を手に入れる事を私が黙っていないと言ったな。
 13年前、生まれたばかりの赤ん坊を『DIO』に命じられて
 『DIO』の前につれてきたのはホル・ホースだった。
 私はあの男を信用していなくてね・・・・・・・』
「だから将来、ホル・ホースが私利私欲のために動く事を予想して
 DISCにもう一つ仕掛けをほどこした・・・・か?」
『その通り。首筋のあざに『矢』を突き刺すのは彼女本人でなければいけない。
 それ以外の人間が『矢』に限らずあのあざになんらかの物理的攻撃を加えようとすると
 本人の意志や状態には関係なく、身を守るためにスタンドが動き出す、とね。
 もし、例の小学生がいても関係ない。
 あくまで無意識かつ自動的にスタンドが発動するのだからな・・・・・・・』
「神父はん、ええんか?
 『矢』も『DIO』の娘も今はオレの手の中や。
 そこまで言ってしまったらオレはいつでもDISCを取り出す事が可能やで。
 しかも、『遺産』自身もこの杜王町にある可能性が高いんやろ?
 神父はんももうすぐ帰国やし、そのあとにオレがどうするかわからんで?」


99 :915 :2007/01/13(土) 00:31:19.37 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン30〜

『言っただろう、君の私に対する友情への敬意だと。
 それと、頼みがあってね。その代わりとして教えるのだ』
「頼み?あんまり難しい事は無理やで?」
『別に難しい頼みじゃないさ。
 彼女にスタンドのDISCがあったということは
 生まれつきスタンド使いの才能があるという事だろうが、
 どんな能力かまではさすがにわからなかったよ。
 なんせ生まれたばかりの赤ん坊だったからね。
 ただ・・・・・』
「ただ?」
『『DIO』は自分の娘のスタンドに名前をつけていた。
 まるで父親が自分の子供の名前を考えるようにね。
 だから、君が彼女にスタンドの名付け親のフリをして
 そのスタンド名を伝えて欲しいのだ』
「なんやそんな事か。かまへんで。
 で、なんて名前をつけたんや?」



100 :915 :2007/01/13(土) 00:32:07.97 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン31〜

『ありがとう。
 『DIO』はこう名付けた。
 









 『キューティークイーン』と・・・・・・・』




2 :915 :2007/01/23(火) 22:19:59.18 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン32〜

〜浜崎あゆみ〜
私は手に持った『矢』を栞菜という子の首筋めがけて振りかざした。
ホル・ホースの言った通りなら、これで『遺産』の在処が・・・


その途端・・・・・




ドゴオオオオオオオオオオォォォォォォォォンンンンンンンッッッッッッッッッッ!!!!!!



突然の衝撃音と共に自分の身体が吹っ飛ばされたのを感じた。

「うぐッ!」
部屋の壁に激突した私はすぐに目を開ける。




シュウシュウシュウ・・・・・・・・・・・・


3 :915 :2007/01/23(火) 22:20:43.19 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン33〜

さっきまで私がいた栞菜という子の側に、
見たこともないスタンドが立ちすくんでいた。
これは・・・・あの子のスタンド?

「ま、まさか目覚めちゃうとはね・・・・・・・」
よろよろと立ち上がりながら私はつぶやいた。

なんて事だ・・・。
まだスタンドは使いこなせないという情報だったのに、
こんな時に目覚めるとは・・・。

それにしても・・・・
「でもなんで、あの子のスタンド能力が効いているのに・・・・」
言いながら私はスタンドの少し離れたところに倒れている例の小学生を見た。
また気絶してしまったようだ。
自分の中で闘争心が蘇ってきているのを感じる。

何か・・・・、何か変だ・・・・・・・・・・。
その時、私は自分の手の中で何かが崩れていくのを感じた。

「くッ、これは・・・・・・・・」

やられた・・・ッ!


4 :915 :2007/01/23(火) 22:21:14.44 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン34〜

「和田ぁ・・・・・。アンタ、こっちについたのばれていたみたいだね。
 つんくに偽物つかまされていたようだよ・・・・・・。」
私は起きあがろうとしている和田に向かって言った。
持っていた『矢』がボロボロと崩れていく・・・・・・・・。

崩れてきたその欠片を見ていればわかる。
どうやら、和田が裏切ってこっちにつく事をつんくは読んでいたようだ。
この『矢』は偽物だ・・・・・・・・。

でもそれだけじゃない・・・・・。

「ひっひっひっ、そいつは一本取られたね・・・・・・。
 一度警戒されたら私でもまた盗んでくるのはもう不可能よ。
 あゆ、こうなったらもうその後生大事に持っている欠片を使うしかないね」
「簡単に言わないでよ・・・・・・・・・・。
 それにどうやら『DISC』を取り出すためには
 ホル・ホースが知らない秘密がまだあったようだね・・・・。
 ホントにアイツは使えない男だよ」
私はあのキザなカーボーイハットの男を思い出して舌打ちした。

私の計画も振り出しか。
いや・・・・・・、今できることは・・・・。


5 :915 :2007/01/23(火) 22:21:47.29 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン35〜

「まあ今はこの子を確保してしまうのが先決か・・・・・・。
 『A SONG FOR』ッッッッッッッッッ!!!!!」

そう、とにかくこの『DIO』の娘を手中にしておかなければいけない。
そのためにはこのスタンドを倒してしまわなければッ!

「とりあえずおねんねしてちょうだいよお〜ッッッッッッッッ!!!!」
私のスタンド『A SONG FOR』が立ちすくんでいる栞菜という子のスタンドに殴りかかった。





ズダアアアアアアアアンンンンンンンッッッッッッッッッ!!!!!!

気が付くと私は隣の部屋まで吹っ飛ばされていた。

「な、なんなのよ、こいつは・・・・・・・」

な、何が・・・・、何が起こった???
いや、そんな問いの答はわかっている。
スタンド能力を使われたということ・・・・。

そしてこの感触は、私と同じ・・・・・、
いや、この子の父親と同じ、
時間系の能力か・・・・・・・・・・?


229 :915 :2007/02/01(木) 23:04:38.78 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン36〜

どうする?
私の『A SONG FOR』は5秒しか時間を戻せない。
けど今なら吹っ飛ばされる前に戻す事が出来る。
それであの子の能力を見極めるか・・・・。

そんなことを考えながら立ち上がった。

そこへ・・・・・・・・・
「浜崎イイイィィィィッッッッッッッッッッ!!!!」

振り返ると目の前にはスタンドの拳が・・・・・・

ドグシャアアアアッッッッッッッ!!!!!






================================

ズダアアアアアアアアンンンンンンンッッッッッッッッッ!!!!!!

気が付くと私は隣の部屋まで吹っ飛ばされていた。
私はすぐに立ち上がって後ろを振り向く。


230 :915 :2007/02/01(木) 23:05:21.74 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン37〜

チッ・・・・・・・・・。
後ろから殴りかかってきたスタンドに気を取られたせいで
やっぱり殴られた時間から5秒すぎてしまっていた。
戻した時点ですでに栞菜って子のスタンドの攻撃受けて
吹き飛ばされている最中だったじゃない・・・・・。

って、後ろから殴りかかってきた相手はさっきボコボコにしてやった藤本美貴か・・・・。
あのまま寝てれば良かったのにご苦労な事だね。

「浜崎イイイィィィィッッッッッッッッッッ!!!!」
吹っ飛んできたのがさっき手痛い目にあったばかりの私だったからだろう、
藤本は反射的にスタンドの拳を私に向かって振り上げていた。

しかし、まるで自分が殴りかかるのがわかっていたかのように対処してきている私に
振り上げた拳を止めることも出来ずびっくりしているようだ。

「ふん・・・・・・ッ!!!!!」
私は藤本のスタンドに『A SONG FOR』をカウンターであわせる。

タイミングは完璧。
またしばらく地面をなめながら眠っておけッ!!!



しかし・・・・・


231 :915 :2007/02/01(木) 23:05:53.63 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン38〜


「くッ・・・・・・・!!」
私は背後に殺気を感じ、拳を当てる前にとっさに飛び退く。

ブンッ!!!!!!!

栞菜のスタンドの拳が空を撃つ。


================================

「くそッ!まただッ!!当てたはずなのに・・・・・・」
藤本が忌々しそうに私を見た。

「パンチを当てたはずの時間」から「時間を戻してパンチを避けた5秒間」を経て
元の時間に戻ってきた。
ヤツからは「私に避けられた時間」の記憶は無い。

と・・・・・・・・・。





ドゴッッッッッッッッッッッ!!!!!!!


232 :915 :2007/02/01(木) 23:07:35.53 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン39〜



私はまた激しくぶっ飛ばされた。
「げふッ!」
私は壁に叩きつけられながらうめいた。

栞菜のスタンドは私からはまだ間合いが少し遠かったはず。
なのに、いつの間にか間合いを詰めてきて
パンチが届く距離にいる・・・・。
そして、いつの間にか拳をふり終わった体勢になっている。

ちっ、何をされたのか確認したいし時間をやり直して攻撃を避けたいけど
まだ時間を戻す事が出来ない・・・・・・・。
私のスタンドは時間を戻す地点から5秒以上経っていない間、
言い換えれば戻した5秒も足すと
時間を戻してやり直しはじめてから10秒間は
能力が使えないんだよね。

だけど、栞菜のスタンドが私を殴った瞬間が見えないし
気が付いたら吹き飛ばされているということは、
『父親のスタンド』と同じ能力である可能性が高いな・・・・。
これは、まずいかも・・・・。

それなら・・・・。

「和田アーッッッッ!!」
私は和田に向かって叫んだ。


605 :915 :2007/02/16(金) 21:59:58.22 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン40〜

〜嗣永桃子〜
「浜崎イイイィィィィッッッッッッッッッッ!!!!」
隣の部屋まで吹き飛んでいった浜崎あゆみに殴りかかったのは藤本さんだった。



だけど・・・・・・・



たしかに藤本さんのブギートレインの拳が
浜崎にヒットしたはずなのに気が付いたら浜崎は避けていた。

ももは愛理が言っていた言葉を必死に思い出す。
浜崎は時間を戻しているんだ。それは間違いない。
藤本さんのブギトレに殴られた瞬間から数秒時間を戻したんだ!
そして、拳を避け直した・・・・・・・。

そこまで考えた時だった。





ドゴッッッッッッッッッッッ!!!!!!!


606 :915 :2007/02/16(金) 22:00:36.30 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン41〜


浜崎は吹っ飛んでいた。
殴ったのは、栞菜ちゃんのスタンド?
実際、殴り終わったような姿勢になっているし。

でもいつの間に?
まるで浜崎がスタンド能力を使った時みたいになっている・・・。

うん?でもやられてるのは浜崎だよね。
ってことは・・・・、栞菜ちゃんのスタンドも同じような時間を操る能力なのか!

そこまでももの頭の中で整理した時だった。


「和田アーッッッッ!!」


倒れ込んでいる浜崎が叫んだ。

「ひっひっひっ、言われなくてもね・・・・・・・・・」

おじさんがいつの間にか床に二次元化して
栞菜ちゃん本体に近づいてるッ!!!!



しまった!!!!!


607 :915 :2007/02/16(金) 22:01:05.31 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン42〜



栞菜ちゃんのスタンド自身は3メートルほど離れた隣の部屋ッ!
無防備な栞菜ちゃんの足におじさんの手が伸びる。
無意識状態の栞菜ちゃんが二次元に引きづり込まれてしまうッ!!!
ももの距離からじゃ間に合わないッッッッッ!!!!





と、何かが隣の部屋からシュルシュルいいながら伸びてきた。

そしておじさんの動きが止まる。
二次元化しているおじさんを今すぐにでも突き刺そうと
構えているのは・・・・・・・・・・




「私を忘れないでよね」



石川さんのチャーミングフィンガーッ!!!


608 :915 :2007/02/16(金) 22:01:37.44 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン43〜

「桃子ちゃん、ご苦労様ッ!」
隣の部屋から指を伸ばしている石川さんが一瞬だけこっちを見ると
おじさんを牽制したままこっちに向かって歩いてきた。


「昨日の桃子ちゃんの話でね、
 浜崎あゆみの投げた鉄パイプだったかを
 平面化したまま避けたって話があったでしょ?
 あれを思い出したのよね。
 つまりその状態でもダメージは与えられるってわけよね、和田さん?」
「ひっひっひっ、覚えていてくれたのかい、梨華ちゃん?」
「い、石川さん、おじさんと知り合いなんですか?」
「正直、桃子ちゃんの話を聞いた時は忘れていたというか
 和田さんだと想像出来なかったけどね。
 そのしゃべり方というか笑い方で思い出しましたよ」
「ひっひっひっ、相変わらず冷たいねえ〜」
「思い出話を語ろうとするならソニンをなだめてからにしてもらえません?
 『ブッ殺す』と心の中で思ったのなら
 その時スデに行動は終わっているが演劇部のモットーなのに
 わざわざこうして和田さんを牽制してるのはソニンがいるからですよ」

石川さんの言葉にももはあわててソニンって女の方を見ると、
筋肉隆々なスタンドが今にもももたちに飛びかかりそうに構えていた。


609 :915 :2007/02/16(金) 22:02:15.22 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン44〜

これが、あの女の人のスタンド・・・・・。

「ひっひっひっ、ソニン、まあ落ち着くのよ」
おじさんがソニンに一声かけた。

「和田さんはスタンド使って何でも屋みたいな事をしていてね。
 それで寺田先生と知り合いらしいんだけど
 昔、私にしつこく言い寄ってきた時期があってね・・・・。
 どうせ今回も寺田先生に頼まれて栄高を探っていたけれど
 浜崎に金でもつまれて裏切ったんでしょッ」
「ひっひっひっ、ご名答、さすが梨華ちゃんだねえ〜。
 なんせあゆに味方するほうが儲かるってわかったんでねえ〜」

そこまでおじさんが言った時だった。
棒立ちしていた栞菜ちゃんが突然隣の部屋に向かって歩き出した。

「栞菜ちゃん?」

見ると、藤本さん、りぃ、浜崎あゆみ、そして栞菜ちゃんのスタンドが
家を出て庭の方に移動し始めている。
見たところ栞菜ちゃんのスタンドは近距離型みたいだし、
スタンドの射程距離を離れるので本体の方が引きずられ始めているのか・・・。

「さて和田さん。
 ソニンともどもおとなしく帰ってくれるなら
 もうこれ以上こっちも何かするつもりは無いけどどうする?」
石川さんがおじさんを牽制しながら言った。


610 :915 :2007/02/16(金) 22:03:19.05 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン45〜

「ひっひっひっ・・・・・・・。
 そんな事言って本当に無事に帰してくれるつもりかな?」
「さあね・・・・・。
 でも和田さんのスタンドに攻撃力は無いみたいだし、
 ソニンは和田さんの命令無しでは絶対動かないからね。
 和田さんさえ引き下がればこっちは闘う必要ないですよ」



あとから石川さんに聞いた話によると、
このソニンという人は小学校からずっといじめられていて、
いじめを苦に自殺しようとしたところを和田さんに助けられ、
(おそらくその時に発現したんだろうと石川さんは言っていたけれど)
スタンド能力を持っているということで以後和田さんの下で
働くようになったらしい。

そんな過去があるために、非常に感情に欠如しているところがあって、
和田さんの命令が絶対かつすべてらしい。

だから、舞ちゃんのスタンド影響下で
みんな闘争心がなくなっている時も一人だけ攻撃的だったんだな。

「彼女にとっては人を攻撃することも
和田さんの命令を実行するというだけで
 それ以上でもそれ以下でもないんだよね」

石川さんはそう言っていた。


611 :915 :2007/02/16(金) 22:04:14.45 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン46〜


「ひっひっひっ。じゃあそっちの条件を飲むとして
 実際にどうしたら良いのよ?」
「まずソニン。あなたはスタンドをひっこめなさい。
 そして頭の後ろで両手を組んでそのまま後ろを向きなさい」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「ひっひっひっ、ソニン、言われた通りにするのよ」

おじさんに言われてソニンは無言のまま
スタンドを引っ込めると石川さんの指示通りにした。

「じゃあ、その状態で部屋の奥まで歩いて。
 そう、壁のところでそのままじっとしてるのよ」

なんで、こんな面倒くさい事をするんだろう・・・・・。

ももはおじさんを牽制しながらソニンに指示を出している石川さんを見た。
そしてその理由がわかった。

石川さんの額には脂汗がにじんでいた。


612 :915 :2007/02/16(金) 22:05:21.13 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン47〜



石川さん、今までの闘いでかなりダメージを負っているんだ・・・・・・・・・・。
もしもおじさんを倒しても
そのあとソニンと闘うのがすでに苦しい状態なんだ。
だからこうやって取引を持ちかけているんだね・・・。



「ひっひっひっ、梨華ちゃんも大変みたいだねえ〜」
おじさんも気付いているようだ。

やばい・・・・・・・・ッ!

ももはFLYHIGHを出現させてソニンに向かって構えた。




4人の間に緊張が走る。


788 :915 :2007/02/24(土) 00:12:53.24 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン48〜



その時だった。

「パンニハムハサムダ」

何か言ったのはおじさんだった。
日本語じゃないし英語でもない?

まさか・・・・・・・・

おじさんが言ったのはおそらく韓国語ッ!
そして「ソニン」って日本っぽくない名前なくらいだから彼女は・・・・ッ!!
おじさん、何か指示を出したなッ!!!

ももは後ろを向いているソニンに向かってFLYHIGHで襲いかかったッ!


「ちッ!やっぱりそううまくはいかないかッ!!」
石川さんもおじさんをチャーミングフィンガーで突き刺しにかかるッ!!


789 :915 :2007/02/24(土) 00:13:31.93 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン49〜




「EE JUMP 」




ソニンがスタンド名(だと思うけど)をつぶやくと同時に
さっきの人型のスタンドが出現した。
でもソニンはまだ後ろ向き、
もものFLYHIGHではじき飛ばしてやるッ!!

と思ったその時だった。
突然石川さんたちの方から閃光が走る。
一瞬まぶしさを感じたけれど
こっちはこっちなんで、とにかくソニンに拳を突き立てたッ!



ところが・・・・・・・


バラバラバラバラバラ・・・・・・・・・・・・・・


790 :915 :2007/02/24(土) 00:14:01.85 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン50〜


FLYHIGHの拳がヒットする前に、
ソニンの身体とスタンドが突然バラバラと
細かい破片になって崩れ落ちてしまった・・・・・・・・・・。



「あ、アレ????」


ももの足下には・・・・・・・ジグソーパズルのピースの山が???


「!!!!!!」

突然そのピースの山から足が生えてきてももに蹴りを入れてきた。



ドカッ!!!!


ももはあわてて防御したものの、そのまま吹っ飛ばされる。


791 :915 :2007/02/24(土) 00:14:38.16 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン51〜

「ぐッ!」
受け身を取ってそのまま回転しながら立ち上がると
すぐ側に石川さんが身構えていた。


「桃子ちゃん、大丈夫?」
「あれ、もしかしておじさんを逃がしてしまいました?石川さん」
「うん、ごめんね。
 和田さん、閃光弾を持っていたみたいで
 目くらましされたあとに姿が消えちゃったの。
 保護色か何か、身体を見えなくすることが出来るみたい」

石川さんの目線の先の床からおじさんの姿がすーっと浮かび上がる。

「ひっひっひっ、こういうことも出来るのよ。
 あまり長時間は出来ないんだけどね・・・・・・」

おじさんはそのままジグソーパズルの山の方に向かった。

そして、ジグソーパズルは・・・・次々と立体に組み合わさっていき、
ソニンとそのスタンドの形になっていくッ!!

「ソニンのスタンド能力は身体をジグソーパズルみたいにバラバラにすることみたいね」
石川さんの言葉にももはうなずいた。


2 :915 :2007/03/02(金) 21:02:47.16 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン52〜

〜藤本美貴〜

「浜崎イイイィィィィッッッッッッッッッッ!!!!」

美貴は隣の部屋から吹き飛んできた女が
さっき自分が痛い目にあった浜崎あゆみだとわかった瞬間、
怒りのためにプッツンきてほとんど反射的に殴りかかっていた。

ドグシャアアアアッッッッッッッ!!!!!




手応えアリッッッッッッッッッ!!!





そう思った瞬間、ブギトレの拳は空を切っていた。
浜崎は完璧に避けている。
くそッ!まただッ!!なんで・・・・・・


3 :915 :2007/03/02(金) 21:03:16.97 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン53〜

と・・・・・・・・

「うおッ????????」

目の前には見たことないスタンドが立っていた。
だ、誰のスタンドだ????

一瞬考えたその時だった。



ドゴッッッッッッッッッッッ!!!!!!!



突然浜崎がふっとんでいた。
そして謎のスタンドがまるで殴り終わったかのような姿勢になっていた。

このスタンドが浜崎を殴り飛ばした?
見えなかったぞ?


頭の中を疑問が駆けめぐる。
そして次に考えたのは・・・・


4 :915 :2007/03/02(金) 21:03:47.78 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン54〜

このスタンドは美貴の敵か?味方か?

一番大事な問題が頭の中に浮かびながら奥の部屋を見ると
誰かが立ちすくんでいた。

あれは・・・・・・栞菜ちゃんッッッッッッッッッ!!
栞菜ちゃんのスタンドということかッ!!

なら当然美貴の味方ッ!
いや、なんか栞菜ちゃんの様子が変だぞ・・・・・・・。
心ここにあらずって感じ・・・・・・。

もしかしてスタンドが暴走している?


「和田アーッッッッ!!」



突然吹き飛ばされていた浜崎が奥の部屋に向かって叫んだ。
何ッ?まだ仲間がいるのかッ?

だとしたら、浜崎の狙いは栞菜ちゃん本体ッッッッッッッ!!!

まずいッ!間に合わない・・・・・・・ッッッッッッッ!!!!!


5 :915 :2007/03/02(金) 21:04:27.41 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン55〜




「あっちは私がやるからミキティはこっちよろしくッ!」

後ろから声が聞こえた。

そうだった。美貴は浜崎の姿を見て何も考えずに殴りかかったんだけど、
梨華ちゃんと一緒だったんだ・・・・・ッ!!



「チャーミング・フィンガアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!」

梨華ちゃんは美貴の前に躍り出るとザ☆ピースの指を伸ばした。


よし、栞菜ちゃんは梨華ちゃんに任せよう!
そう思って美貴は浜崎の方を再び見た。

と、浜崎は外に逃げようとしている。


6 :915 :2007/03/02(金) 21:05:36.79 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン56〜

「てめえッッッッ!逃げんなよッッッッッッ!!」
美貴は重い身体を引きずって浜崎を追い始めた。

栞菜ちゃんのスタンドも浜崎を追って歩き始めている。


「あば、あばばばばばば・・・・・」
梨沙子ちゃんがおろおろしている。

「梨沙子ちゃん!ついといでッ!!」
「あば・・・・、は、はいッ!」

このままだと次はまた栞菜ちゃんの家の庭での闘いになるだろう。
だったら庭先に倒れている雅ちゃんと舞美ちゃんが心配だ。
梨沙子ちゃんに彼女たちを避難させてもらわなきゃ・・・・。


そこまで考えてから美貴はもう一度奥の部屋の方をちらっと見た。

梨華ちゃんと桃子ちゃんがやけに筋肉質な女と対峙している。
でも梨華ちゃんのチャーミング・フィンガーの指先は
女ではなくて床を向いている。
あ、もしかして昨日桃子ちゃんが助けられたって言っていた
二次元化するっておっさん?
でもそのおっさんは桃子ちゃんを助けてくれたから味方なわけで
今梨華ちゃんが牽制してるって事は敵だから・・・


7 :915 :2007/03/02(金) 21:06:24.33 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン57〜



あ〜、わかんねえ!!!
いいや、とにかく浜崎だ、浜崎!!!



一方、二人に守られているはずの栞菜ちゃんが
相変わらず宙を見たままこっちに引きずられるように歩き始めていた。

どうやら彼女のスタンドは近距離型のようだ。
スタンドの射程距離から離れてしまうために
本体が引きずられているのだろう・・・・・。


ドサッ


浜崎は家を出て庭先に転がり落ちた。


それを追って、栞菜ちゃんのスタンド、美貴、梨沙子ちゃん、
少し離れて無意識な栞菜ちゃん本体と順番に縁側から家を出た。


123 :915 :2007/03/06(火) 00:48:04.97 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン58〜

「みや!大丈夫?」
梨沙子ちゃんが倒れている雅ちゃんを抱き起こした。
雅ちゃんは気絶したままだ。

美貴の方は舞美ちゃんを抱き起こした。

「う、う・・・・・・・ん・・・・・・・・・」
「舞美ちゃん、大丈夫!?」
「あ、ふ、藤本さん・・・・・・。浜崎は・・・・・・・・・・?」

気が付いた舞美ちゃんにさすがに美貴も現状説明をどう言えば良いのか悩む。
「まだ闘ってる最中だけどいろいろややこしくてね・・・・」
そう答えながら浜崎の方を見ると、
栞菜ちゃんのスタンドがとうとう浜崎を射程距離に捕らえた。

「クソ、なんなんだこいつは・・・・・ッ!」

浜崎はヨロヨロと立ち上がるともう一度スタンドを構えさせた。

栞菜ちゃんのスタンドが拳を振り上げる。
だけどまだ少し距離がある。このままじゃ届かない。

だけど、その瞬間、栞菜ちゃんのスタンドは
まるで瞬間移動したかのように浜崎のスタンドの目の前に移動しており、
その拳は浜崎のスタンドの顔面を捕らえていた。


124 :915 :2007/03/06(火) 00:48:53.50 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン59〜


グシャアアアッッッッッ!!!!!



浜崎はふっとぶ・・・・・・・・・・・







と・・・・・・・。










125 :915 :2007/03/06(火) 00:49:51.35 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン60〜

浜崎は・・・・・・避けていた!!!
まただッ!完璧に当てたはずなのに気が付けば避けている。
まるでこっちの動きを読んでいるかのように。
そしてそのまま反撃をくらう。

あれに美貴もやられて・・・・・・・。







ところが、美貴の時と栞菜ちゃんのスタンドはここからが違った・・・・。









126 :915 :2007/03/06(火) 00:50:49.72 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン61〜




メメタァ!!




その瞬間、浜崎の真正面にいた栞菜ちゃんのスタンドが突然姿を消し、
まるで瞬間移動していたかのように浜崎の横から浜崎を殴り倒していた。



グシャッ!!

浜崎が地面に叩きつけられる。

まただ・・・・・。
浜崎のスタンドも栞菜ちゃんのスタンドもいったい何なんだ・・・・。



2 :915 :2007/03/17(土) 12:45:51.79 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン62〜

〜浜崎あゆみ〜

身体を引きずりながら庭に逃げた私に
栞菜という子のスタンドが殴りかかってきた。

くッ!さっきからやられっぱなしでダメージが溜まり始めているから
身体が重くて避けきらない・・・・・・ッ!!


しかし・・・・・・・ッ!!



グシャアアアッッッッッ!!!!!



『A SONG FOR』のスタンド能力で、拳が当たった瞬間から5秒間時間を戻すッ!










3 :915 :2007/03/17(土) 12:46:31.63 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン63〜

5秒前の地点から、栞菜のスタンドが私めがけて迫ってくる。
5秒後、栞菜のスタンドの拳が私の顔面を捕らえるはず・・・・・・。



栞菜のスタンドが殴りかかってきた。
その軌道を知っている私は予定通り、スタンドの拳を避ける。

拳が空振りした状態で栞菜のスタンドに隙が生じる。
ここで『A SONG FOR』で殴り返すッ!






その瞬間、栞菜のスタンドは『A SONG FOR』の拳の先から消え、
私の横に立ち、私に殴りかかっていた。




「な、何故・・・・・・ッ!!!!????」


4 :915 :2007/03/17(土) 12:47:12.12 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン64〜




メメタァ!!




私はまた殴り倒された。



グシャッ!!

地面に激しく叩きつけられる。


「な、なんで、何が・・・・・・・」
思わず口に出してつぶやいてしまう。

「巻き戻して知っている5秒間」のおかげで拳を完全に避けられた。
そこまでは私のスタンド能力。
だけどそのあとは・・・・・・・・・・・・・・・。



110 :915 :2007/03/21(水) 22:07:18.65 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン65〜

〜嗣永桃子〜

おじさんは手を地面から出してソニンの足首をつかんだ。
その途端、ソニンが地面に吸い込まれるように二次元化していく。
そう、ももがおじさんに助けられた時のようにッ!!

「ひっひっひっ、私とソニンの連係攻撃をどこまで耐えられるかな?」

おじさんがそう言うと、
絵に描かれたようになっているおじさんとソニンの姿がスーっと消えていく!

「どこに・・・・ッ!?」

石川さんとももは身構えた。
その途端・・・・・・。




ドガッ!!

「ぐぼッ!?」


突然地面から複数のジグソーパズルのピースが石川さん飛んできたかと思うと、
石川さんのお腹の辺りで足の形に組み合わさってそのまま突き刺さるッ!


111 :915 :2007/03/21(水) 22:08:57.43 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン66〜

「うぐッ・・・・・・・、てめ・・・・・・ッ!!」
苦痛に顔を歪めながら石川さんが足をつかもうとすると、
その足はまたパズルのピースになってボロボロと崩れ落ちた。
そして、地面にはいつの間にかおじさんがいて、
そのままパズルのピースはおじさんのいる地面に吸い込まれて二次元化する。
そして、最後のピースを吸い込むと再びおじさんは姿を消した。

二次元化した上に姿を消すことが出来るおじさんと
身体を分割出来るソニンの連係攻撃ッ!


ドガッ!ドゴッ!グシャッ!!



攻撃ポイントがわからない上に神出鬼没だから石川さんは攻撃を全部くらうッ!
まずい、このままじゃッ!


ももは石川さんのところに走り寄ると石川さんと背中合わせになった。

「桃子ちゃん?」
「こうすればとりあえず死角はなくありますよ」
そう石川さんに言って下を見た時だった。


112 :915 :2007/03/21(水) 22:09:37.33 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン67〜



パラパラパラ・・・・


上から何かが降ってくる・・・・・・・・。




「うわあッ!!!」





天井からジグソーパズルのピースが降ってくるッ!
そしてももたちの頭上でソニンとそのスタンドの形になったッ!!



グシャアアアアアアンッッッッッッッッッ!!!!!
ドゴオオオオオオオッッッッッッッッッ!!!!!


石川さんはソニンのスタンドに殴り飛ばされ、
ももはソニン本人に別方向に蹴り飛ばされた。


113 :915 :2007/03/21(水) 22:10:28.65 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン68〜



「くそッ!!」
倒れ込んだまま石川さんが見ると、
着地したソニンはジャンプして天井に手を付けていた。
その途端ソニンは天井に構えていたおじさんに吸い込まれる。


ドガドガドガッッッッ!!!!!!


「調子に乗るなあああああああッッッッッッ!!!!」
石川さんのチャーミングフィンガーが天井に突き刺さる。


しかしその前におじさんはまた姿を消して移動してしまい、
石川さんの攻撃はむなしく天井に穴を開けるだけ・・・・。


「いったあ・・・・・・」
ももは蹴られた辺りを押さえながら立ち上がった。

「ま、参りましたね、石川さん・・・・・・」
「こいつらコンビでの闘いに慣れてるね・・・・・・・」
「ふ、藤本さんの方も心配だし・・・・・・・。
 せっかく愛理が能力を明らかにしたのに・・・・」


114 :915 :2007/03/21(水) 22:11:14.27 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン69〜

「能力?」
石川さんがももを不思議そうに見た。

「浜崎あゆみのスタンド能力ですよ。
 ももはいまいち理解出来てないんだけど、なんとなくは・・・・」
ももは返事した。

「本当?ミキティ、最初に浜崎にボコボコにされてるのよ」
「そうみたいですね。だから尚更伝えに行かなくちゃいけないんだけど・・・」
ももは石川さんに言いながらこれから来るであろうおじさんとソニンの攻撃を思って身構えた。

だけど石川さんはももの意志に反する事を言い出した。

「桃子ちゃん、あなた、今すぐミキティのところに行ってッ!」
「え?」
「浜崎の能力をミキティに教えに行ってあげてって言ってるの」
「で、でも石川さんは・・・・・・・」
「私なら大丈夫。
 良い?うちが向こうに比べて何が有利かってね、
 こっちは誰かが残っていれば良いの。
 でも向こうは浜崎が負けたらそれで終わりなのよッ!」
「い、石川さん・・・・・・」
「早くッ!それに愛理ちゃんの仕事を無駄にしちゃダメでしょッ!」
「は、はいッ!」

ももは意を決して庭に向かおうとした。


115 :915 :2007/03/21(水) 22:12:23.24 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン70〜





「ひっひっひっ、お嬢ちゃん、ちょっと待ってちょうだいよ」

突然おじさんの姿が床に浮かび上がる。

「チャーミング・・・」
「おっと、梨華ちゃん待つのよ、ひっひっひっ」
おじさんは攻撃しようとする石川さんを制した。

「ひっひっひっ、お嬢ちゃんに行かれると不都合なのよね。
 なんせあゆって人を減点でしか評価出来ない人でね、
 常に与えられた仕事を100%こなしてやっと合格、
 だから今の私は二人を倒すのが最低条件なのよねえ」
「それがどうしたのよッ!だったら尚更桃子ちゃんを・・・・」



「だからお嬢ちゃんを行かせるわけにはいかないのよね」


116 :915 :2007/03/21(水) 22:13:08.44 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン71〜




おじさんの言葉にももと石川さんはハッっとした。


おじさんが床に浮かび上がったすぐ側には・・・・・




気絶したままの佐紀が横たわっているッ!!!




「ひっひっひっ、理解したようね」
おじさんはそう言うと佐紀に手を伸ばした。

「梨華ちゃん、さっき自分たちはあゆを倒せば良いから有利って言ったね。
 たしかにその通りかもしれないよ。
 でもね、そっちは人数が多すぎる事が逆に不利なのよね、ひっひっひっ」

「佐紀ッ!!!」
ももはあわてておじさんの方へ走ろうとした。


406 :915 :2007/04/02(月) 16:28:14.52 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン72〜

「待ってッ!」
そのももを石川さんが手で制する。
「石川さん!?佐紀が人質に取られちゃうんですよ!?」
ももは助けに行こうとしない石川さんが理解出来なかった。
ますます不利になっちゃうじゃない!!

「ひっひっひっ、どっちみち手遅れよ・・・・・・・」
おじさんが言うと同時に、佐紀は完全に床の中に取り込まれて
絵のような状態になった。

「あ、ああ・・・・・・・・」
どうしよう、佐紀が人質に取られちゃった・・・・。
これじゃあ藤本さんを助けに行くどころか抵抗すら出来ないッ!

「さてと、このお嬢ちゃんが心配ならおとなしくしてるのよ、ひっひっひっ・・・」
そう言いながら佐紀とソニンを二次元化したままおじさんたちの姿が消えていく・・・・



「い、石川さん、どうしましょう・・・・・・・・」
ももは石川さんを見た。


407 :915 :2007/04/02(月) 16:28:54.01 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン73〜



??????




あきらめたの?石川さんは目をつぶっているッ!



だけど・・・・・
その口元は微妙に笑っている????
そして・・・・

「桃子ちゃんは釣りは好き?」
「はぁ?い、いえ・・・・」
まさかいっつも家族で釣ってきた魚を食用にしているなんて言えない、
というよりこんな時にこの人は何を言い出すんだ?






「ひっひっひっ、観念したのかな?」
どこからか、おじさんの声が聞こえる。


408 :915 :2007/04/02(月) 16:29:40.28 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン74〜

そして・・・・・・・・・・




ももは、石川さんの背後の床から、腕が生えてきているのが見えた。
ソニンのスタンドの腕だッ!!
石川さんの背後からソニンが襲いかかろうとしているッ!!
でも石川さんはぴくりとも動かないッ!!!



ソニンのスタンドは腕だけが飛んでこようとしている。
「いしか・・・・・・・ッ!!」
ももが石川さんの名を途中まで叫んだ時だった。


「私は小さいときにお父さんに連れられてたまに釣りに行ったのよね。
魚が釣れた時の水際のかけひき、手に汗にぎるよね!!!」


「なッ?????」
突然ソニンの身体がまるで水面に浮上してきたかのように床から現れてきた。
腕だけ石川さんにとびかかろうとしていたソニンはバランスを崩してよろける。

「佐紀ッ!!」
続いて、佐紀の身体も床から浮かび上がってきたッ!!


409 :915 :2007/04/02(月) 16:30:13.01 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン75〜


そして・・・・・・・・




全身を切り刻まれたように血まみれになったおじさんが浮かび上がってきたッ!!!
おじさんはまるで何かに縛られたように硬直しているッ!



「な、なんで・・・・・」
「これで終わりよッ!!」

ドスドスッ!!

うめくおじさんの肩に、石川さんのチャーミングフィンガーが突きささるッ!!

「うぎゃあッ!」
おじさんが悲鳴をあげる。

体勢を立て直したソニンが石川さんに襲いかかろうとする。
ももはとっさに石川さんの前に立ってソニンに対して身構えた。

「桃子ちゃん、ナイスフォローッ!
 そしてソニン。勝負はもうついたわよ。
 和田さんの様子が見えないの!?」

石川さんの言葉にソニンは無言のまま悔しそうに唇を噛む。


605 :915 :2007/04/11(水) 20:39:08.04 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン76〜

「ひっひっひっ、なんで・・・・私はやられているんだろうね・・・・」
倒れたままおじさんは苦しそうにつぶやく。

「まだわからない?
 佐紀ちゃんを、いいえ、ここに倒れている4人の誰かを
 人質に取ろうとしたところで和田さんは負けていたのよ」

4人?ももは佐紀の他に部屋のあちこちに気絶している
マイマイ、梅さん、愛理を見渡した。
(愛理は気絶って言うより熟睡だけど・・・・・・・)

「あッ!!」
一見わからないけれど、目をこらすと
みんなの足首にキラキラと光る糸みたいなものが・・・・・。

「くっ、予想していたってわけね・・・・・・」
おじさんも気が付いたようだ。

「そう、4人には私のザ☆ピースの足の指を伸ばして紐のようにして
 足首にくくりつけて繋がっておいたのね。
 和田さん、せっぱつまったら4人のうちの誰かを人質に取ると思ってたのよ。
 で、こっちの期待通り、浜崎のところに桃子ちゃんを応援に行かせたくないからって
 あせった和田さんは佐紀ちゃんを自分のスタンド能力で引きずり込んだ。
 その時に私のザ☆ピースも一緒にね」

石川さん、ずっとおじさんが焦る機会を狙っていたんだ・・・。
それでももを藤本さんのところに行かそうとしたんだね。



606 :915 :2007/04/11(水) 20:39:58.82 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン77〜

「おかげで和田さんの位置は手に取るようにわかるし、
 何よりも捕まえている佐紀ちゃんを伝わって確実に和田さんを捕らえる事が出来たのよね」
「うぎゃああッ!」
言いながら石川さんが力を込めると悲鳴とともにおじさんの体中から
血が線状ににじみ出る。

「さあソニン、どうする?和田さんをつれてさっさと退散して
 病院にでも連れて行った方が良いんじゃない?」
石川さんはソニンを脅した。
「今度はさっきみたいにうまく逃げられないわよ」

「ソ、ソニン・・・・・、わた、いだだだだだッ!!」
「和田さんは黙っててッ!」
石川さんはまた力を込める。

「・・・・・・・・・・・・・・・」
「ソニン、あなたは今まで和田さんの指示に従うだけの人生だった。
 ここで自分の判断で、和田さんを助けるか私と闘うか決めなさい」
石川さんはソニンをにらみながら言った。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

相変わらずソニンは無言を貫く。

「私は闘うならそれはそれで良いわよ。
 ソニンが自分で決断するならねッ!」
「わかった・・・・・・・・・」

ソニンが初めて口を開いた。


607 :915 :2007/04/11(水) 20:40:42.35 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン78〜

「ソ、ソニン・・・・・」
おじさんが不安そうに、苦しそうにつぶやいた。

「社長は・・・、私の命の恩人だ・・・・・・・・・。
 いや、命じゃない。魂を救ってくれた恩人だ。
 社長を見捨てる事は・・・、私には出来ない・・・・・・・・・」
ソニンはスタンドを解除した。

「そう・・・」
ソニンが戦闘態勢を解いたのを見ると、
石川さんもザ☆ピースを解除させた。

「石川さん???」
ももはびっくりして石川さんを見た。信じられない!
だって、スタンドを解除するって事は
せっかく捕まえているおじさんを解放するって言うこと・・・・・。

「ひっ、ひいいいいいいッッッッッッ!!!」
案の定、おじさんは身体を這わせてソニンの足にすがりついた。
「ソ、ソニン!は、反撃するのよッ!!」

やっぱり!あのおじさんが素直に言うこと聞くタイプなわけがないッ!
ももは再び身構えた。
だけど・・・・・



「それは・・・・・・・、出来ない」



608 :915 :2007/04/11(水) 20:41:18.80 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン79〜


おじさんの期待に反して、ソニンは首を振った。

「ソニン?私に逆らうつもり??」
「私は・・・、社長を助けるために降参した・・・・。
 だから・・・、私は約束を守らなきゃいけない・・・・」
「何を言ってるんだ?
 私の命令が聞けないって言うの?」

「和田さん、もうあきらめなさいよ。
 せっかくソニンが初めて自分で決断したんだから」
石川さんがおじさんをなだめるように言った。

「くっ・・・・・・・・。どうやら私達の負けのようだね・・・・。
 ソニン!行くよ、ひっひっひ・・・・・・・・」
おじさんもあきらめたようだ。おじさんはヨロヨロしながら玄関の奥の台所の方へ向かった。

「ひっひっひっ、逃げるところをあゆに見られたくないからね・・・・。
 裏口から逃げさせてもらうよ。
 ソニン、ついてこい・・・・・・・・・・・・・」

ソニンはうなずくと無言のままおじさんについて部屋を立ち去ろうとしたが
こっちを向くと石川さんに向かって口を開いた。


609 :915 :2007/04/11(水) 20:42:35.15 0
銀色の永遠 〜キューティークイーン80〜

「石川、次は殺す」
「了解ね、返り討ちにしてあげるわ」
石川さんは笑顔で返した。

「ふん・・・・」
ソニンはそれだけ言うとおじさんと部屋を出て行った。




「ふう、勝った・・・かな・・・・・・・」
「石川さん!大丈夫ですか?」
「うん、それよりも桃子ちゃんは早くミキティのところに行って・・・。
 私もちょっと休憩したらすぐ行くから」
「は、はいッ!」




「ふう・・・・・・・。律儀な性格見越しての口先勝負で退散してくれて助かった・・・・・・・・・・。
 もう闘って勝てる余力無かったのよねえ・・・・・・・・」
そう言って石川さんが倒れた事にももは気付かずに
ももは庭の方で闘っている藤本さんと梨沙子の方に向かった。


TO BE CONTINUED…