347 :915:2006/03/01(水) 23:16:10.69 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる@〜

「マジでわけわかんなくなってきたよなあ・・・・・」

土曜の夜に電話で言った言葉を美貴は繰り返した。

土曜日、幸いな事に追っ手は来なかったので
無事よっすぃ〜を病院に連れて行く事が出来た。
鼓膜は2週間くらいで治るらしいけど、
それ以外にも怪我しまくってるのでしばらく面会謝絶だそうだ。

あと、なんでこんな怪我をしたのか、説明が大変だったんだけど
そこら辺は電話で呼び寄せた寺田のおっさんが
いつものようになんとかしてくれた。

ちなみに翌日の新聞もニュースも「S市駅地下街東エリア謎の崩壊」記事で持ちきりだった。
天井がボロボロになっている以上に床の崩落が
重機でも持ち込まない限り無理だっていうので
ちょっとしたミステリーになってしまっている。
梨華ちゃんは「バレなくて良かったね♪」なんてのんきに言ってるけど
この子、やっぱりどこかキれてるよな・・・・・・・・・

ただ・・・・、記事やニュースのどこを探しても
天野と長澤の事は載っていなかった。
やはり向こうの仲間に回収されたとみるべきか・・・・。
それだけでも、よっすぃ〜を守れって言った
梨華ちゃんの判断は正しかったのかもしれないと思う。


348 :915:2006/03/01(水) 23:17:14.98 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるA〜

んで、月曜日。
部長がリタイアって事で緊急会議が招集された。
肝心の副部長である梨華ちゃんが寺田のところに行っていて
まだ来ないから、こうして紺ちゃんと麻琴と部屋の隅でひそひそ話をしていた。
2,3人集ったらかしましかしまし、って言うけれど、
女の子が20人くらいも集まったらそれぞれしゃべりまくっていてうるさい事この上ない。
だから美貴たちのひそひそ話も周りからは目立っていなかったし
別に不自然じゃあなかったんだけど。

「土曜日に藤本さんに電話をもらってから調べたんですけど、
 虹村形兆という男は確かにこの高校に在籍していましたね。
 でもこの春に謎の死を遂げています。
 この一年間、ぶどうヶ丘の生徒が死んだり行方不明になった事件が
 相次いでいますけど、その第一号と言っても過言ではありませんね。
 もっとも、半分くらいは転校として処理されていますけど・・・・」
紺ちゃんは自分の手帳に書いたメモを見て言った。


349 :915:2006/03/01(水) 23:18:24.04 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるB〜

「よっすぃ〜の言うことが本当だとすると
 浜崎あゆみは虹村形兆の『弓と矢』を狙っていた事になる。
 で、虹村の持っていた『弓と矢』は虹村が死んだ時に別の所有者に移った。
 それが簡単に手を出せない相手だから、浜崎は演劇部の『弓と矢』に狙いを付けた。
 確かに理屈は合うけれど・・・・・・」
「でも村上ちゃんたちが遭遇した例の倖田來未の妹の話によると
 浜崎は『矢』の欠片を持っていて、それでスタンド使いを増やしているんダロ?
 だったらわざわざ演劇部の『弓と矢』を狙う必要ないじゃないカ。
 やっぱり浜崎の狙いは別なんじゃネエの?」
「だったら一年半前に虹村の『弓と矢』を浜崎が狙っていた理由がわかんないでしょ?
 欠片を手に入れたのはおそらく3年前の小室学園とうちの紛争の時なんだから」
「じゃあ浜崎は結局何がやりたいんダヨ?」
「わかんないよなあ・・・・・・・」
美貴はお手上げのポーズを取った。

「もしかして・・・・・・・・・・」
コンコンはぼそっとつぶやいた。
「ん?なんか心当たりあるのかよ?」
「いえ、そういう訳じゃないですけど・・・・・」
「もったいぶらずに言ってくれヨ!」
美貴と麻琴は考え込んでいるコンコンを見た。


350 :915:2006/03/01(水) 23:19:14.08 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるC〜

「あくまで推測ですけどね・・・・・・・」
コンコンは遠慮がちに切り出した。
「『弓と矢』にはスタンド能力を引き出す以外に別の使い方があるんじゃないですか?」
「別って?」
「それはわかんないですけど・・・・・・。
 ただ、その為には欠片じゃ不都合だとか・・・・・・・。」
「不都合ってどういう事だヨ?」
「本当に例えばですよ?
 『矢』には何か隠されたパワーがあって、でも欠片じゃ小さすぎてそのパワーが足りないとか、
 何かをやろうとすると欠片じゃ粉々になってしまう可能性があるとか・・・・・」
「なんだよ、それ・・・・」
「だからあくまで例えばですよ。
 とにかく欠片じゃ浜崎の目的は果たせない。
 だからもっとちゃんとした形になっている『矢』が欲しい。
 それじゃあつじつまあいませんかねえ?」
「まぁ話の筋としては悪くないけどヨ・・・・・・・」
「おい、ちょっと待てよ!
 どっちにしても浜崎の目的が『弓と矢』なら・・・・・!!!!」

美貴は年末の事を思い出した。
そう、あの男とその男がやった事を・・・・・・・・・・・!!!!

「それも含めて・・・・ですよね」
コンコンは言わんとする事がわかったようだ。


383 :915:2006/03/02(木) 14:19:25.95 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるD〜

「な〜に3人でコソコソやってるんですか〜?」
そこへ、のんきそうな声で絵里が割って入ってきた。
「3人だけで隠し事なんてズルイですよぉ〜ッ」
「隠し事なんかしてねえよ・・・・」
美貴が絵里を邪険に扱おうとしたその時だった・・・・・。

ガラガラ・・・・・・

部室の入り口が開いて、梨華ちゃんが入ってきた。
梨華ちゃんを見たみんなが一斉に静かになる。

「みんな、待たせてごめんね」
梨華ちゃんはそう言って普段よっすぃ〜が座っている
中央のイスのところに来た。
「それじゃあさっそくだけど会議を始めるね」
そう言うと梨華ちゃんは周りを見渡した。

「聞いているかと思うけど、よっすぃ〜が栄高のスタンド使いと闘って入院しちゃったんで、
 よっすぃ〜の退院までは副部長の私が代行するわね。みんなかまわない?」

「いいよー」
「良いと思います」
「異議なーし」

みんなバラバラに賛意を示した。


384 :915:2006/03/02(木) 14:19:56.77 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるE〜

「ちょっと待ってください」
その中で一人が手を挙げた。みんなの視線がその手の主に降り注ぐ。

「何?み〜よ・・・」
梨華ちゃんが意外そうに挙手した相手、三好絵梨香に言った。
みんなも一様にびっくりした顔をしている。
たしかに三好は演劇部でも異質な存在だ。
でも、どっちかって言うと梨華ちゃん派な人間だ。
(梨華ちゃん本人は派閥とかそういうのを気にしないタイプだけど)
梨華ちゃんの部長代行に何の文句も無いはず・・・・・。

そう思ったけれど、三好の言葉である意味納得してしまった。

「石川さんが部長代行なのは全然問題無いです。
 でも・・・・・・・・・」
「でも?」
「さっき、石川さんは吉澤さんが退院するまでって言いましたよね?」
「うん、言ったけど」
「吉澤さんの退院後も石川さんが部長であるべきだと思います」

三好絵梨香の発言にみんながざわめき始めた。

「ちょっと、みんな静かにしてっ。み〜よ、どういう事?」
梨華ちゃんが怪訝そうに三好に尋ねた。


385 :915:2006/03/02(木) 14:20:32.13 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるF〜

「吉澤さんは部長失格って事ですよ」
三好の言葉にまたみんなざわめき出す。
「みんなには用心するようにって言っておいて
 自分一人で勝手にやりに行くなんてズルイですよ」
「確かに言う通りやね・・・・・・・・・」
愛ちゃんが挙手して発言した。
「オイシイところを一人で全部持って行こうなんてずるいがし」

うわあ、演劇部でも有数の武闘派二人だよ・・・・・・・・。
こいつら普段からスタンドバトルやる気満々だもんなあ。
二人の発言にみんな考え込んでしまって一転静まりかえる・・・

「それは・・・・・・・・・」
梨華ちゃんが困りながら口を開いたその時だった。

「それは俺が悪いんや、堪忍したってや」
怪しい関西弁を使いながら部室に入ってきたのは・・・・

寺田!!!!!!!!!

何人もの部員が一斉に寺田に白い目を向ける。


386 :915:2006/03/02(木) 14:21:04.75 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるG〜

「どういう事ですか?」
三好は寺田をにらみつけた。

「そんな怖い顔すんなや、な?」
寺田は三好をなだめながら部室の隅のイスに座った。
「まぁ座りや」
寺田は三好を促して座らせた。

突然寺田は入り口の方を向いて声をかけた。
「まぁ順番に話聞けや。お〜い、入っといで〜」

その声に反応して入り口の扉が開く。
そこには見たことが無い女の子が立っていた。

誰だ・・・・・????
中学生くらいだろうけど・・・・

「紹介するな。新入部員の有原栞菜や」
「中1の有原栞菜です。よろしくお願いします・・・・」
女の子はぺこりと頭を下げた。


418 :915:2006/03/03(金) 00:15:31.52 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるH〜

「ちょ、ちょっと待てよ!!」
美貴は思わず立ち上がった!
「なんでこんな時期に新入部員なんだよ!!」
「ミキティの言う通りだゼ!」
麻琴も同調する。

栞菜ちゃんという子の顔が曇る。
「あ、ごめん、栞菜ちゃんだっけ。
 別にあなたがどうこうじゃないんだ・・・・・。
 逆に栞菜ちゃんの事が心配で・・・・・」
美貴はあわててフォローした。

「そうですよ。
 現にこないだもめぐみちゃんや愛理ちゃんが襲われたんだし、
 こんな大変な時に中学生の子を入部させて
 巻き込んでしまうのはどうかと思いますけど・・・」
コンコンも寺田に抗議する。

「おまえらの気持ちはわかるんやけどな・・・・・・・・」
寺田が困った様な顔をした。


419 :915:2006/03/03(金) 00:16:13.29 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるI〜

突然、ガキさんが立ち上がった。
「栞菜ちゃんって言ったね。演劇部に入ったって事はキミはもしかして?」
「そうよ、栞菜ちゃんもスタンド使いなの」
梨華ちゃんが代弁した。
梨華ちゃんはやはり新入部員の事を事前に聞いていたようだ。

それを言われると・・・・・・・・・・・・

美貴たちは何も言えなくなって
仕方なくイスに座り直した。

「たしかに大変な時期やけど、それだけにみんな仲良うしたってや」
「よろしくお願いします」
栞菜ちゃんはもう一度頭を下げた。

「じゃあ栞菜ちゃんは空いている席に座って」
梨華ちゃんに言われて栞菜ちゃんは教室の隅の方に向かった。

「寺田先生、話をそらさないでください」
三好がものすごい怖い顔をして寺田に言った。

「わ〜ってるって。落ち着けや、な?」
相変わらず寺田は軽い調子で三好をなだめる。


420 :915:2006/03/03(金) 00:16:54.14 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるJ〜

「知ってるもんもおるかもしらんけど、
 浜崎とか鈴木とは3年前にちょっと因縁があってな。
 鈴木亜美は当時小室学園におったんや。
 その小室学園の理事長やっていた小室哲哉っておっさんが悪いヤツでな。
 スタンド使いを集めて悪いことたくらんどったんや。
 だからオマエらの先輩がみんながんばって
 小室学園のスタンド使いを倒したんやけどな・・・・・」

この話は市井さんから聞いたな・・・・
苦労して聞き出した事をあっさり言ってしまう寺田にちょっと拍子抜けした。

「この小室っておっさんな、昔はもっと強いヤツの下っ端やったんや」

『D』、・・・・・・の事か・・・・・・・

「そいつは10年くらい前に死んでるんやけどな、
 そいつにしても小室にしてもやり方は一緒なんや。
 スタンド使いを集めて仲間にして組織を作って・・・・・」

寺田、何が言いたい?
ふと横を見るとコンコンと麻琴も真剣な顔をしている。


421 :915:2006/03/03(金) 00:17:49.52 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるK〜

「そこで有原や。有原は生まれながらのスタンド使いなんやけど
 まだスタンドを使いこなせないんや。中島かってこないだまでそうやったやろ?」

突然寺田に話を振られてなかさきちゃんはあわてて首を縦に振った。

「勘違いしているヤツもいるみたいやけどな、
 俺はおまえらを無理矢理スタンド使いにしてるんやないんや。
 『矢』には意志があってな、スタンド使いになれる人間を『矢』が選んどるんや。
 これはもう『運命』や。そうなるさだめやったんや。
 言い換えたら、おまえらは『矢』の力でスタンド使いになったんやない。
 『矢』の力でスタンド使いとしての眠れる能力を引き出されただけや」

よっすぃ〜も似た様な事言っていたらしいけど、だけど・・・・

詭弁・・・・・・!
 
美貴はそう感じずにはいられなかった。

「そこでこれや」
寺田はポケットから何かを取り出した。

!!!!!!!!!!!!!!


422 :915:2006/03/03(金) 00:18:28.63 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるL〜

美貴は・・・・・めまいを感じた!!
寺田が持っているのは、まぎれもない、
クリスマス前に破壊されたあの『矢』だ!!!!!

「そんなばかな・・・!!!!」
美貴は思わず立ち上がって叫んだ!

「みんなびっくりしているみたいやけどな、
 なんかイヤな予感がしてな、レプリカとすり替えてたんや。
 こういうのを虫の知らせって言うんやろうなあ」
寺田は『矢』をかざしながら言った。

「そんな、そんな・・・・」
これは・・・あの革ジャンのおっさんの名誉に対する侮辱じゃないか!!
何のために・・・・・・・・・

「おい、藤本どうしたんや?顔色悪いで?」
寺田の声に我に返る。

「い、いえ・・・・」
美貴は仕方なく座った。
たしかに・・・・・、抗議出来るわけがない・・・・・・・。
別に演劇部に不都合は無いんだから・・・・・・・・。


454 :915:2006/03/03(金) 16:02:58.90 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるM〜

「ミキティどうした?大丈夫かヨ?」
「う、うん・・・・・・・」
心配する麻琴に力なく答える。

「それでこの『矢』を見てくれや。もどりの部分がかけてるやろ?
 この『矢』やけど、3年前に小室学園に奪われた時期があってな。
 取り返した時にはこの部分が欠けていたんや。
 どうもその欠片を今浜崎あゆみが持っているみたいでなあ」

それも・・・・美貴達の推測通りだ・・・・・。

「実はこんなたいそうな『矢』の形しているけど
 どうも欠片でも充分スタンド使いにする事は出来るみたいでな。
 浜崎はそれでスタンド使いを増やしているみたいなんや」

美貴の頭の中に一瞬疑問がよぎった。
これも、美貴達の推測通りだ。

もしかしたら、寺田はよっすぃ〜や梨華ちゃんから報告を受けて
さも自分も知っていたような顔をしているだけじゃないか?

「敵さんがスタンド使いを増やす手段を持っていると。
 そして何故かこの杜王町はスタンドの才能を持った人間が異常に多いんや。
 彼らを浜崎ら悪モンの仲間にさせたらあかん。それがこの演劇部の勤めや」

寺田のもっともらしい高説にみんなが一様にざわめいた。


455 :915:2006/03/03(金) 16:03:28.70 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるN〜

「有原もスタンド使いとしては目覚めているはずなんや。
 スタンドを見る事は出来るしな。
 でもまだスタンドを自分で出す事は出来へん。使い方を知らんのやな。
 だからオマエが守ったれって吉澤に言ったんや」

話が意外なところから戻ってきたな・・・・。

「それで吉澤も有原だけやなく、中学生の子らを預かる身としての責任を
 自分でしょいこんでしまったんやな。
 だから一人でも栄高のスタンド使いを倒そうと思ったんや。
 アイツもアイツで美学というか信念があるからな。
 それをわかってやれんかった俺のミスや」

これは本当の事だろうな。
梨華ちゃんによると、よっすぃ〜は常々
スタンド使いになったからにはみんなを守らなきゃいけない、
その為には強くならなきゃいけないって言っていたらしいし。

「な、吉澤の気持ちもわかってやってくれや」
寺田は軽い口調で三好と愛ちゃんをそれぞれ見た。
二人とも釈然としない表情ながらも了承するしかなかった。


456 :915:2006/03/03(金) 16:04:00.60 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるO〜

「そこでや・・・・・・・・・」
寺田は立ち上がった。

「向こうから来るんやから闘わなあかん。
 でも中1の子らはスタンド出して闘う事をしばらく禁止や」

「「「「「え〜!!!!!!!!!!」」」」」

みんなが一様にびっくりしながらブーイングした。

「どういう事ですか!?」
梨華ちゃんもこの話は聞いてなかったのか、さすがに問いつめる。

「ただ単に中1くらいの小さい子が怪我したらあかんって言うだけや。
 あんまり戦闘経験の無いヤツもいるやろ?
 とにかく敵に会ったら上級生がしっかり守ったれよ。
 で、自分は逃げる事だけ考えぇ。
 あ、久住と鈴木はかまわへんわ。オマエらは特別やし。
 だから具体的に言うと・・・・・・・・・・
 夏焼、徳永、須藤、熊井、菅谷、村上、中島、有原やな。
 んじゃそういう事で、よろしゅうな〜」

そう言うと寺田は部員のブーイングをどこ吹く風で
さっさと部室から出て行ってしまった・・・・・・・・・・・・


457 :915:2006/03/03(金) 16:04:38.36 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるP〜

「ちょっと!どういう事なんだよ!!!」
「私は別にかまわないけどなんだかねえ・・・・」
「理由がわかんないよ〜」
「なんで中1だけ?中2の桃子や梅さんたちは?」
「今まで散々闘わせて怪我させておいて今更ねえ・・・・」

みんなめいめいに言いたい事言いまくって大騒ぎになってる。

「ちょっと、静かに!静かに!!静かにして〜!!!!」
梨華ちゃんの絶叫でやっと静まりかえった。

「寺田先生の言ってる事は意味わかんないけどさ、
 出来るだけ単独行動はしない。
 上級生が下級生を守ってあげる。
 これは決まっていた事なんだからそれで良いわね!」
梨華ちゃんが強引に場を締める。

寺田のせいで会議がメチャクチャになったけど、
今まで通り、出来るだけ単独行動は避けて
襲われても複数で対処するようにすること、
『矢』について聞かれたら年末の事件のせいで
すでに無くなっているってシラを通すとの事で会議は終わった。


458 :915:2006/03/03(金) 16:05:27.63 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるQ〜

中学生の子たちが新入部員の栞菜ちゃんを取り囲んでわいわいやっている一方で、
美貴、コンコン、麻琴、そしてれいなは廊下に出て
梨華ちゃんを問いつめていた。

「梨華ちゃん、どういうことだ?」
「私もわかんないよ・・・・・・・」
梨華ちゃんは泣きそうな声で返事した。

「寺田先生うさんくさすぎますね。
 『矢』の欠片の話なんて、あれ絶対めぐみちゃんと愛理ちゃんの報告受けて
 初めて知った事をさもわかっていたように言ってますよ。
 じゃなきゃ、今まで『矢』で刺してきた意味ないですもん」
コンコンが言う。やっぱり美貴と同じ意見か。

「あとは中1の子たちに禁止令を出した事だナ。
 今更ってのもおかしいし、小春と愛理ちゃんだけ良いって言ってる事からも
 何か別の理由があるのは間違いなさそうだゼ」
麻琴が続いた。


459 :915:2006/03/03(金) 16:06:12.58 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるR〜

そこで美貴は不思議に思った。
「でもなんであの二人なんだ?」
「二人は生まれつきスタンド使いだからじゃないのかヨ?」
「いえ、なかさきちゃんも『矢』で刺されたのは事実だけど
 どうやら元からだった可能性があるのよ。
 スタンドが扱えなかった彼女を演劇部失格にしなかった理由はそれなんだけどね」
麻琴の説を梨華ちゃんが否定した。

「あぁ、それなら梨沙子ちゃんも生まれつきの可能性があるんです。
 審査を受けた時にはすでにスタンドが見えていたらしくて。
 本人曰く、それまでにもいろんなものが見えたとかで、
 本人は幽霊だって思っていたらしいですけど。
 だいたい発現してしまえば元からだろうが『矢』による覚醒だろうが違いはありません」
コンコンも続く。

「れいな、前から思っていたんっすけど・・・・」
れいなが初めて口を開いた。
「なんで中1だけあげんに部員多かやろうね・・・」
「確かになあ・・・・・・・」
具体的には禁止令を出された8人に小春と愛理ちゃん。
一学年に10人って、尋常な数字じゃないよな・・・・。


460 :915:2006/03/03(金) 16:06:43.28 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れるS〜

「あと・・・・・」
コンコンが遠慮がちにひそひそ声で言い出した。
「もう一つの問題はどうします?」
「もう一つ?」
梨華ちゃんがコンコンに聞いた。

「みなさん、絶対頭を動かさないでくださいね」
「?」
「なんかわかんないけどわかったヨ・・・」
「廊下の陰から後藤さんがこちらの様子をうかがっています」

!!!!!!!!!!

みんなあわてて振り向いたり頭を動かしたりしそうになるのをかろうじて辛抱した。

「後藤さんは市井さんと私たちが接触するのを極端に嫌がっています。
 どうやらスタンド使い同士の争いに
 闘うだけの力をなくしてしまった上に過去の因縁がある
 市井さんが巻き込まれる事を恐れているようですね。
 ヘタすると後藤さんが演劇部の敵になりかねませんよ。
 そこまでいかなくても、ああも見張られていると動きにくいのは事実です」

まさか・・・・・
美貴はそう思ったけれど、それは友達だからだろうか?


461 :915:2006/03/03(金) 16:07:15.01 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる21〜

「ごっちんの事はまかせて。私が話つけるから」
梨華ちゃんが言った。
「大丈夫かよ?友達だし、美貴が・・・・」
「友達だからこそミキティはダメよ」
梨華ちゃんは美貴を制した。
「つきあいだけならミキティより私の方が長いしね」

「じゃあ後藤さんの事は石川さんにお任せします。
 それよりも私は虹村形兆の事を調べたいんですけど」
コンコンが言い出した。
「虹村?なんでさ」
「直接は関係ないかもしれないですけどね、
 やっぱり虹村形兆の持っていた『弓と矢』の事が気になりません?
 寺田先生の本心はともかく、先生の言うとおり私たちは
 悪の心を持った人たちに『弓と矢』が利用されることを防がないといけません。
 行使できる力を持っている人間が何もしないのは罪ですからね。
 最低限、虹村形兆の死後、『弓と矢』が今どこにあるかくらいは把握するべきでしょう。
 幸い、彼の弟の億泰君は私と同じクラスですしね・・・・」

「虹村億泰か・・・・・・・・。アイツ、一筋縄ではいかないぞ?」
「藤本さん、虹村君と会った事あるんでしたっけ?」
「あぁ、入部してすぐにな。虹村のスタンドもやばいけど、
 ツレの東方仗助、アイツはマジ強いぜ?」
「確かに東方君って虹村君とよく一緒にいますね。
 でも別に闘おうってわけじゃないですし、なんとかなりますよ」
「そりゃそうだけどさ・・・・」

499 :915:2006/03/03(金) 23:47:54.43 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる22〜

翌日・・・・・・・

「億泰、おい、億泰!!!!」
「あ、あぁ・・・・・」
「オマエ、今日は一日おかしいぞ?
 さっきからずっと上の空じゃねえか」
「そ、そんなことないぜ・・・・」
「億泰君、朝下駄箱で何かあったの?
 しばらく硬直していて、やっと歩き出したと思ったら
 右手と右足一緒に出ていたし・・・・」
「いぎッッッッッッ!!!!!!
 な、な、何でもないぜえええええ!!!!!」
「オマエ、結構わかりやすいよな・・・・・・・。
 康一、どう思う?」
「明らかに何か隠しているよね・・・・・」
「億泰、オマエ、もしかして・・・・・・」
「ギクウウウウウウウウウッッッッッッッッッッ!!!!!!」
「仗助君わかったの?」
「康一、オマエも鈍いぜ。
 下駄箱で朝からって言ったら答は一つだろ!」
「あ!!!」
「な、ないないないないないないないないないない!!!!
 ラブレターなんて一つも入ってなかったぜ!!!!」
「自分で言ってるよ・・・・・」
「まさか億泰にラブレターよこす女がいるとはなあ・・・・。
 で、なんて書いてあったのよ?」
「そ、その・・・・・・・・・・・、
 今日の放課後、一人で体育館裏に来てくれと・・・・・」
「マヂかよ!!!!で、相手は誰なんだよ?」


500 :915:2006/03/03(金) 23:48:22.89 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる23〜

「うちのクラスの紺野あさ美・・・・」
「おお!あのおとなしそうな子かよ!?」
「確か成績も学年上位常連だったよね紺野さんって」
「かは〜ッ!よりによって億泰にかよ・・・・・!!!」
「おい仗助!それどういう意味だよ!!」
「いや、悪い意味じゃなくてよお、
 美女に野獣っていうか、似合わないっていうか・・・・」
「仗助君、フォローになってないよ・・・・」
「紺野ちゃんって、俺にもちゃんと挨拶してくれるしよ、
 きっと前々から俺の事好きだったに違いないぜ!!
 あ〜、俺が先に気づいていれば女の子の方から告白させるなんてマネ
 させなかったのにイイイイイイイ!!!!」
「でも紺野って変わり者って聞いた事あるぜ?」
「おいおい仗助〜、嫉妬は良くないぜ〜」
「なっ!俺は別に嫉妬なんて・・・」
「まぁ気持ちはわかるぜ、仗助〜。
 紺野ちゃんは頭良いしおとなしいし上品だし。
 おまけにな・・・・・・・!!」
「おまけに何・・・だよ?」
「何?」
「おっぱいも結構大きいんだぜ!!!」
「康一、ダメだこいつ・・・・・」
「まぁ良いんじゃないの?人の趣味はそれぞれだし。
 そういや紺野さんって何か部活とかってやってたっけ?」
「さあ?でも愛に部活は関係無いぜ!!!
 おいオマエら!!絶対ついてくんなよ!!!
 のぞくのも禁止だからな!!!!」
「誰がオマエが告白されるなんて気持ち悪いところ見るかよ!!
 おい、それよりも早く食べ終われよ。いい加減昼休み終わっちゃうぜ?」


501 :915:2006/03/03(金) 23:49:10.40 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる24〜

「聞いたかよ?」
「聞きました・・・・・・・」
「コンコン、なんて書いて億泰を呼び出したんだよ?」
「だから放課後に一人で体育館裏に来てって書いたんじゃないんですか?」
「そんなもんが下駄箱に入ってたら勘違いするなって方が無理だよな。
 それはコンコンが悪いよな・・・・・・・」
「僕もそう思います・・・・・・・・」

今日は絵里を誘って中等部の体育館裏で昼飯を食べていた。
わざわざ中等部の方に来たのはごっちんと顔を合わすのが
なんとなく気まずかったからだ。

窓一つ向こうの体育準備室は一時期生徒が昼休みに侵入するってので
戸締まりが厳重になっていたけれど、
またいつからかそれはルーズになっていた。

中から声がするから、また誰か忍び込んでるんだなあ・・・
くらいに思っていたんだけど・・・・・・・・・・・・

「コンコンって頭良いけれど、どこか抜けているよなあ・・・・」
「僕もそう思います・・・・・・・・」
絵里はさっきと同じセリフを言った。


502 :915:2006/03/03(金) 23:49:53.87 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる25〜

「えぇ〜!!!!!」

さすがのコンコンも驚きの声をあげた。

「どうしましょう?」
「どうしましょうも何もないだろ?
 億泰は完全にコンコンに告白されるって思いこんでるぜ?」
「困りましたねえ・・・・・。
 ただ単に『弓と矢』の話を聞き出そうと思っただけなのに・・・」
「体育館裏に一人で来てくれなんて
 誰がどう見ても告白タイムにしか見えないぜ?」
「そんなつもりこれっぽっちも無いんですけどねえ・・・・。
 まだ彼らが敵になるか味方になるかもわからないから
 一人で来させないと、もし東方君とかがついてきたらやっかいじゃないですか・・・」
「まあなるようになるしかないんじゃないの?」
「そんな、突き放さないでくださいよ・・・」
「紺野さん、とりあえず僕たちもついて行きましょうか?
 こっちが何人かで行けば向こうも告白じゃないって
 わかってくれるかもしれないし」
「どうだろうなあ?アイツ頭悪そうだぜ?」
「二人ともお願いします。
 私、虹村君の事ホントになんとも思っていないので・・・」

んなわけで、絵里と美貴は放課後コンコンについて行く事になった。


547 :915:2006/03/04(土) 12:58:20.07 0
色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる26〜

紺野side

「どうです?来てます?」
「あぁ、むっちゃそわそわしてる。
 アレは完全に恋する男の顔だぜ・・・・」

体育館の角から裏手をのぞいた藤本さんが
こっちを振り返って言った。

「ほ、ホントにフォローお願いしますね?」
「一応な・・・・」
「いっそのこと紺野さんの色仕掛けで
 情報聞き出した方が早いんじゃないですか?」
亀ちゃんがヘラヘラ笑いながら言った。

「お、それ名案だな」
「二人ともやめてくださいよ!
 私そんなこと出来ませんよ・・・・」
「冗談だって。 まぁああいうタイプはマジになっちゃったら
 あとあと面倒だしな・・・・・。
 こんな所で言い合っていても仕方ないし行こうか」
「はい・・・・」

私が返事したそのときだった。


548 :915:2006/03/04(土) 12:59:11.67 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる27〜

「仗助君、やめなよ・・・・!」
「ば〜かッ!こんな楽しい事スルー出来るわけないだろ!」
「億泰君にも言われたじゃないか・・・・」
「見つからなければ良いんだよ。
 康一、オマエだって気になるだろ?実際の所は」
「そりゃそうだけどさ・・・・」

私たちの後ろからしたこの声は・・・

東方仗助君と広瀬康一君!!!!

「おい!まずいぞ!!!」
藤本さんが慌てる。
前には虹村君。後ろから東方君と広瀬君。
挟まれる形になってしまった・・・・!!!

「ど、どうしよう!!!」
亀ちゃんがあたふたする。

「コンコン!東方に見られたら面倒だ!
 美貴たちが食い止めるから億泰の相手はコンコンがしてこい!!!」

ドンッッッッ!!!!!

藤本さんはそう言うと私の背中を思いっきり押した。


549 :915:2006/03/04(土) 12:59:51.01 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる28〜

「えッ?」

いきなりの事で抵抗出来なかった私は体育館の陰から押し出される結果になった。

「ここここここここここんんのちゅわああああんんんんんんん!!!!!」
こっちを見た虹村君と目があった。

私は状況を把握するために一瞬考える。
そして・・・・・固まってしまった。

藤本さん・・・・・・・。
たしかに、たしかにどういう人かまだわからないから、
敵になるか味方になるかわからない東方君に見られるのは
まずいと思いますよ・・・・・

でもね・・・・・・・

これじゃあ私、結局虹村君と一対一で会ってる事になるじゃないですか・・・・

最悪な状況に、私はものすごく不安な気持ちになった・・・・・・・・

576 :915:2006/03/04(土) 22:22:35.59 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる29〜

亀井side

紺野さんが呆然としている・・・・
この選択で良かった・・・のかな・・・・・・?

絵里の頭の中をクエスチョンマークがぐるぐると渦巻く。
でも今は・・・・

「あ!亀井さん!!!」

うん、そうなるよね・・・・
お互いスタンド使いだと知り合っていて、
一度は戦った事もある広瀬君・・・・・・

「なんで君がここにいるんだ?」
「そ、それは、その・・・・」
「あれ、うちのクラスの亀井じゃんか?
 ん?隣のお姉さん、どこかで見たことあると思ったら、
 春先に一度会った事あるっスよね。
 なんか中学生くらいの子がいきなり演劇部がどうたらとか
 俺と億泰に声かけてきて、何だと思ったら
 話の途中でいきなり帰ってしまったんだよな」
「思い出した!あなたはあのときのスタンド使い・・・・!」


広瀬君が身構える。


577 :915:2006/03/04(土) 22:23:05.43 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる30〜

「おい、康一!おまえ今なんて!!!???」
「亀井さんはスタンド使いなんだ!
 そして、演劇部にはスタンド使いが何人もいるらしくて・・・」
「ちょ、ちょっと待ってよ、広瀬君!」
「あ〜!!思い出した!!!
 紺野さんもたしか演劇部だよね!!!
 もしかして紺野さんが億泰君を呼び出したのも・・・・!」
「おい、アンタら、まさか億泰の純情を利用して
 何か企んでるんじゃないだろうな?」

「ちょっと、それはアイツが勝手に勘違いして・・・・!」
藤本さんも慌てる。

「亀井さん、一体何を企んでいるんだ????」
「い、いや、別に僕たちはただ『弓と矢』の事を・・・」
「絵里!バカッ!!!!」
「あ・・・・・ッ!!!!」

しまった・・・・・・!!!!

「ちょっと待てよ・・・・・。
 アンタたち、どうして『弓と矢』の事を知ってるんだ?」
東方君が一層真剣な顔つきになった。


578 :915:2006/03/04(土) 22:23:40.03 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる31〜

「亀井さん・・・・・・・・・。
 前にも言ったけど、君は良い人だ。悪人じゃないと思う。
 でも・・・・、わざわざ『弓と矢』の事を調べているとなったら
 こないだの話と違ってくるじゃないか・・・・・ッ!
 君たち演劇部は一体何をしようとしてるんだ?」
広瀬君がエコーズを出現させた。

「そうだな、ちょっと話を伺いたいっスね・・・・」
東方君も屈強な戦士型のスタンドを出現させる。

「ふ、藤本さん・・・・!」
僕は藤本さんに声をかけながら、
思わずサイレント・エリザベスを出現させた!

「待て、絵里!スタンド出すな!!
 クレイジー・ダイヤモンドだけはヤバイんだッ!」
「先輩、なんで俺のクレイジー・ダイヤモンドの名前を知ってるんっスか?」
「そ、それは・・・・!!」

「『弓と矢』の事と言い、俺のスタンドの名前を知ってる事と言い、
 アンタたち、ただのスタンド使いってわけじゃなさそうだな・・・・」


579 :915:2006/03/04(土) 22:24:27.29 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる32〜

「ちょっと、どうします・・・?
 なんか最悪な展開ですけど・・・・・」
「とりあえず話し合いに持ち込もうぜ・・・」
「でもそうなると演劇部の事を話さなきゃいけませんよ?
 どこまでしゃべって良いかなんて僕わかりませんよ?」
僕と藤本さんはひそひそ話をする。

「おい、何をこそこそ言い合ってるんだよ?
 言えないって事はやっぱりやましい事があるんだろ?」
東方君がどんどん近づいてくる・・・・・。

「先輩、手荒な事はしたくないっスけど、
 そのちっちゃな胸の内は全部しゃべってもらうっスよ。
 こっちも遊びでスタンド使いやってるんじゃないんでね・・・・」
東方君が指の骨を鳴らした。


580 :915:2006/03/04(土) 22:25:02.97 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる33〜




・・・・・。


・・・・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。







ドゴオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!



581 :915:2006/03/04(土) 22:26:25.66 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる34〜

突然ブギートレインが東方君を殴りつけた!!!!
東方君はかろうじてクレイジー・ダイヤモンドでガードするものの、
ガードごと派手に何メートルも吹っ飛ぶ!!!

「なッッッッッッッッッ??????????????????」
「藤本さん!何を・・・・・・・・ッッッッッッッッ!!!!」

広瀬君も僕も慌てて藤本さんを見た。


・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!


「てめエッ、今なんつったあああああああああああああああッ!!!!!!」
藤本さんが絶叫する!
な、なんか様子が変だ・・・・!!!!

「この美貴様の胸をちっさいだとおおおおおおッッッッッ?????????」
ふ、藤本さん、怒りで我を失っているッ!!!!

「誰であろうと、この藤本美貴の胸の事をバカにするヤツは
 ぜえェェェェェェったいに許さねえェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!」
藤本さんはふっとんだ東方君を追いかける!!!!


582 :915:2006/03/04(土) 22:27:21.89 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる35〜

「そのドラゴンボールみたいなチンケな髪型かりあげっぞッッッッ!!!!」
藤本さんはそう叫びながら東方君に殴りかかった!!!

「ああああああああッッッッッッッッッッッ!!!!」
広瀬君が悲鳴のような声をあげる・・・・・!!!!

ドゴオオオオオオオオオオオンンンンンンンンンッッッッッッッッッッッ!!!!!

こ、今度は藤本さんがとっさに組んだガードの上からふっとんだッ!!!!

「てめエッ、今なんつったあああああああああああああああッ!!!!!!」

さっきの藤本さんと同じ台詞を今度は東方君が叫んだ!
げえええッッッッ!!!!
今度は東方君も目の色が変わっているゥ!!!!!


583 :915:2006/03/04(土) 22:27:59.81 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる36〜

「誰の頭がミスター・サタンだあああああッッッッ!!!!!!!!!!!!」
「誰もそんなこと言ってねえええええッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
「はっきり言っただろ、このぺちゃぱい女がああああああああッッッッ!!!」
「このヤロウ、また言いやがったなあああッッッッッ!!!!!!!!!!!
 そのけったいな頭、江田島平八みたいにしてやろうかあああッッッ!!!!」
「なんだとオルァ!!俺の自慢のこの髪をバカにするヤツは女だろうと
 絶対に許さねえエエエエエエエエエエエエエエッッッッッッッ!!!!!!」

ドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴ
「どららららららららあ〜ッッッッッッッ!!!!!!!!!」
「VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV!!!!!!!!!」

二人は互いに罵りあいながら、激しいラッシュを繰り出しあう!!
スタンド同士の激しいぶつかり合いのあまりのパワーからか、
二人の身体は浮かび上がり・・・・・

なんと、体育館の屋根の高さまで浮かび上がって、
そのまま屋根の上に行ってしまった・・・・・・・・・



34 :915:2006/03/05(日) 14:36:43.94 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる37〜

「「あ・・・・・・・・・・・」」

呆然としながら、広瀬君と目があう。

「「どうしよう・・・・」」

また広瀬君とハモる。

「いや、こっちはこっちだ!やっぱり聞かせてもらうぞ!
 亀井さん!演劇部はいったい何を企んでいて、
 なんで『弓と矢』の事を調べているんだ!!!!」

え〜っと・・・・・・・・・・

どこまでしゃべって良いんだろう・・・・・・・

絵里は困り果てた。栄高の事は言っても良いのかな?
『弓と矢』の事は年末の事件で破壊されたのが実は偽物で
本物は無事だったって事は内緒にしておけって石川さんが言ってたな。
あれ?それって栄高の人が演劇部の『弓と矢』を狙っているらしいから
もしも栄高に襲われたら向こうの目的を無くすためにも
とりあえず事件を利用してそう説明しておけって話だよね?


35 :915:2006/03/05(日) 14:37:29.26 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる38〜

っていうか・・・・・・・・・・・

そもそも虹村君から『弓と矢』の事を聞き出すって
紺野さんと藤本さんが言ってたけど・・・・・・・・・










虹村君と『弓と矢』はなんの関係があるんだ?











36 :915:2006/03/05(日) 14:38:01.68 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる39〜

昨日、会議のあとで石川さんと紺野さん、藤本さんたち数人が
廊下に出て何か話し込んでいた。
紺野さんとか小川さんとかが積極的に栄高の事を調べ回っているのは
みんな知っていたし、その関係だろうなって事でたいして気にしなかった。

普通、組織の中の数名だけがコソコソと動いて
それをトップが容認していたら他の人間は不快に思うし、
ヘタしたら組織の崩壊につながるだろう。

でもそれ以上に、みんな面倒くさい事は引き受けたくないし、
あとでちゃんと報告してくれるならそれで良いよってのが
演劇部の体質といえば体質なんだよなあ。
それに「こっち」方面でがんばったら
本来の部活動の方で主役もらえるとかだったら
また話は変わってくるだろうけど、
別にがんばっても何か個人的に得するわけじゃないしねえ・・・・

だから・・・・・、僕も特別に
紺野さんや藤本さんに今何を調べているのか
聞こうとしなかったというか、
聞くのを忘れていたんだけど・・・・・・・・

僕は考え込んでしまった。
広瀬君だけじゃなく、虹村君と東方君も
スタンド使いだってのは聞いていたけれど、だから何なんだろう?
なんで僕たちは『弓と矢』の事を調べているんだろう?
広瀬君の質問をそのまま自分に問いかけてみた・・・・・


116 :915:2006/03/06(月) 20:41:45.95 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる40〜

紺野side

「あ、あの・・・・・・・・・・・」

やばい、どうしよう・・・・・・・。
虹村君、完全に舞い上がっているよ・・・・・・・・・。

「こんな所に呼び出してごめんなさい・・・・。
 実は虹村君に話というか、聞きたい事があるんですけど・・・・」

おずおずと切り出した私に虹村君が迫ってくる。

「わかってるよ、紺野ちゃん。
 ごめんな、この虹村億泰、
 もっと早く君の気持ちに気づいていれば・・・」

「あ、あのぉ・・・・・・・・」
全っ然わかってなさそうなんですけど・・・・・・・・・・

「い、いえ、そうじゃなくて・・・・・・・・・」
「俺のツレに仗助っているんだけどよぉ〜
 こいつがまた女の子にモテるんだよ、腹立つ話でさぁ〜。
 でも俺は別に複数の女の子にモテなくてもかまわないぜ。
 必要なのはたった一つの真実の愛!
 紺野ちゃんもそう思わないかい?」
そう言いながら私に向かい合った虹村君は
私の両肩に自分の手を置いた・・・・・・・・。


117 :915:2006/03/06(月) 20:42:15.07 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる41〜

「あ、あの・・・・・・・・。
 私、虹村君のご家族の事で・・・・・・・」
「家族?あぁ、気にしなくて良いよ〜。
 俺、兄貴も死んで家族ももういないみたいなもんだからよ。
 でも紺野ちゃん、いきなり家族に挨拶とか言われたら
 照れちゃうじゃねえかよぉ〜!!」

こ、この人は何を言ってるんだろう・・・・・・・

「い、いえ。だからそのお兄さんの事で・・・・・」
「まずは高校生らしくお互いを知る事から始めようぜッ!」

ひ、人の話を聞いていない・・・・・!!!!!!

150センチ台の私はここで始めて顔を見上げて
180センチちかくある虹村君の顔を見た。

虹村君と目が合う・・・・・・・・

「こっこっっこっこここっっこんのちゃんんんんッッッッッ!!!!」

何?この目は・・・・・・・・

「こんのちゅわあああああああんんんんん!!!!!!!!!!!」
「ひぃいいいいいいいいいいいッッッッッッッッッッッ!!!!!」


118 :915:2006/03/06(月) 20:42:45.72 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる42〜

私は背筋に寒い物が走るのを実感した!!
私の肩に置いた虹村君の手に力が入るのがわかった・・・・。

私を自分の方に引き寄せて・・・・

抱きしめようとしているうううううッッッッッッッッ!!!!!





ガゴオオオオオオンンンンッッッッッッッッッッッッッ!!!!





「え?」

びっくりした声を残して、虹村君が派手に吹っ飛ぶッ!!!

やっちゃった・・・・・・・・。
どうしよう、どうしよう・・・・・・・。
思わずニューオーダーで虹村君を吹っ飛ばしてしまった・・・・・!


119 :915:2006/03/06(月) 20:43:12.10 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる43〜

だって・・・・・怖いんだもん!!!!!

「紺野ちゃん?」

虹村君が倒れた身体のまま上半身だけ起こして
私をびっくりした目で見ている。

「あの、その・・・・・・」
「紺野ちゃん、スタンド使いだったのかよ・・・・!!」
「う、うん、そうなの!ごめんなさい!
 それでね、それでね・・・・・・!!!」

虹村君は身体をエビぞりから跳ね上がって立ち上がった。

やっちゃった・・・・・。
でも・・・、これで誤解は解けたかな・・・・。

「そうか・・・・・。紺野ちゃんはスタンド使いだったのか・・・・」
「うん。それでね、それで・・・・」

「俺もスタンド使いなんだよ!」
そう言って虹村君は自分のスタンドを出現させた。
『ザ・ハンド』って名前だって藤本さんが調べた記録には書いてあった。

「うん、実は知ってるの、虹村君がスタンド使いだって。
 だから・・・・・」


120 :915:2006/03/06(月) 20:43:49.54 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる44〜







「かんげきぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」










121 :915:2006/03/06(月) 20:44:19.46 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる45〜








は?










122 :915:2006/03/06(月) 20:45:16.25 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる46〜

「紺野ちゃんが俺と同じスタンド使いだったとはよぉぉぉおおおおッ!!
 やっぱり俺と紺野ちゃんは結ばれる運命なんだぜえ〜ッ!!!!!!」



・・・・・・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




こ、この人いったい何なのおおおおおお〜!!!!!!!

188 :915:2006/03/07(火) 20:27:56.12 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる47〜

「わかったぜ、紺野ちゃん!!
 俺が紺野ちゃんの彼氏にふさわしいスタンド使いかどうか
 見極めたいって事なんだねえェ〜!!!!
 でも大丈夫、自分で言うのも何だけど
 俺の『ザ・ハンド』はめちゃつよだからよぉ〜!!!」

私は後ずさりして虹村君と距離を取る・・・・・

私は・・・・自分で言うのも何だけど成績は良い方だ。
英語は苦手だけど、それ以外の教科なら毎回テストで良い点取っているし、
成績上位として発表もされている。
テスト返しの時に「今回の100点は紺野一人だ」って
先生が言う事も何回かあった。

だから・・・、友達もみんな興味本位で私の点数を聞いてくる事はあっても
絶対に自分の点数を言ってはくれない。
もちろん、私から聞くこともしない。すればイヤミになるからだ。

そんな訳だから、クラスのみんなが誰が頭が良くて
誰が頭が悪いかなんて実はよく知らないんだよね。
私がいるところじゃどうしても成績の話になりにくいから・・・・。

もちろん補習なんて出たことも無いから、
誰が補習の常連とか知るわけがないし・・・・。


189 :915:2006/03/07(火) 20:28:26.18 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる48〜

それでも、虹村君が「頭が悪い」とだけはなんとなく知っていた。
みんながそう言っていたのでふ〜ん、そうなんだ・・・・、
くらいには思っていたけれど・・・・

ただ、別に彼に興味があるわけじゃなかったし、
スタンド使いとしてはある程度気にはしていたけれど、
せいぜい東方君や広瀬君という同じスタンド使いと一緒に
いることが多いなと思う程度で、
別に何か怪しい事をしているわけじゃなかったし・・・・・。

だけど・・・・・・・・・・・
ここまで本格的に頭が悪かったなんて・・・・ッ!!!

「紺野ちゃん、今行くからねえ〜!!!!」
そう言いながら虹村君が近づいてくる・・・・・

「い、いやあああああッッッッッッッッッ!!!
 来ないでええええェェェェェェェェェェェッ!!!!!」
私はもう一度、ニューオーダーで空間をゆがませて
虹村君を吹っ飛ばそうとした!

と、虹村君のザ・ハンドが右手を振るった!

あぁ!私のニューオーダーがゆがませた空間が
そのままザ・ハンドで削り取られてしまった!!!!


190 :915:2006/03/07(火) 20:29:31.27 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる49〜

「うひょおおおおお!!!!!見たぜ見たぜ見たぜ!!!!!!!!
 紺野ちゃんも空間を操るスタンドなのかよ!!!!
 俺のも空間を削り取るスタンドなんだよ!
 ますます確信したぜ!やっぱり二人は結ばれる運命なんだな〜ッ!!!」

この人・・・・・、ダメだあああああああッ!!!!!!!!

さすがの私も冷静さを失って本来の目的を忘れていた。
思わず後ずさりして、そのまま逃げだそうとした!!!

しかし、私の身体は虹村君の方へひっぱられはじめた!
私は・・・・、ここへ来るまでに聞いていた事を思い出した。

もしものために、過去に虹村君と対戦したことがある
(とは言っても時間を戻したのでなかったことになっているけど・・・)
藤本さんに聞いていた、ザ・ハンドの能力の事を!!

空間を削っての「瞬間移動」!!!!
そうだ、削られた空間の分、距離が縮められて
引き寄せられるんだ!!!!!!!!!!


191 :915:2006/03/07(火) 20:30:08.27 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる50〜

「バニシングポイント!!」

私はとっさにザ・ハンドで消滅した空間の軌道上に手を出現させて、
軌道の両側の空間をゆがませた!

「こんのちゅわあああああんんんん!!!!!」
虹村君が両手を広げて待っている・・・・・

だけど・・・・!!!

私は途中で軌道を変えて、虹村君と全然違う方向に吹っ飛んだ!

「えッ?」
虹村君がびっくりしている。

そう、削り取られた空間そのものは私でもどうしようもないけれど、
その周りの空間を歪ませる事で空間の軌道をまげてしまったんだ!!

曲がった軌道に乗って、虹村君と全然違う方向に飛んだ私は
ニューオーダーに腕を振りかぶらせた!


192 :915:2006/03/07(火) 20:30:38.55 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる51〜

ニューオーダーは地面を殴りつけて、そのまま周辺の空気を歪ませる。
歪んだ空気は地面と接触して激しい砂埃が舞い上がる!!!

私は砂埃に紛れてそのまま逃走を図った!
とにかくここは一度間を置かなきゃ!だって・・・・・・・・・

私のスタンドと彼のスタンドの相性は・・・最悪だ!!!

私は走りながら後ろを振り向いた。

「紺野ちゃん、何で逃げるんだよ!
 そうか、これは捕まえてごらんって事なんだねッ!!!!」

うわああああ!!!!!!!!
虹村君が目をキラキラさせながら追いかけてくるゥ・・・・!!!!

私は普段モテない人を勘違いとは言え
その気にさせてしまった事を激しく後悔した・・・・・・・・・!!!!


193 :915:2006/03/07(火) 20:31:10.73 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる52〜

藤本side

怒りにまかせて突っかかっちゃったけど・・・・
やっぱりスピードもパワーも全然かなわないし、
スタンドの性能も似てるようで実際は向こうの方が完全に上だ!

ただ・・・・・
美貴にアドバンテージがあるとすれば・・・・、
前回闘った以降に満月の流法を身につけた事、
美貴の能力を仗助は知らない事、
そして・・・・前回の闘いの事実、記憶自体が仗助に無い事だ!

「どらららららららららああああああああああああああああッ!!!!!!」
クレージー・ダイヤモンドのラッシュがまた襲ってくる!

ちっ!段々パワーが増してきていやがるぜ!
もう・・・・、ブギトレの方がいっぱいいっぱいだ!

美貴はずるずると後退する・・・・。
どうする?


231 :915:2006/03/08(水) 21:08:52.84 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる53〜

ブギトレはクレージー・ダイヤモンドのラッシュに耐えられず、
拳を避けるように倒れ込む・・・・・!!!!!

「どらぁ!!!」
クレージー・ダイヤモンドがブギトレめがけて拳を振り下ろした!

ボゴオッ!!!!

ブギトレが避けたあとには屋根に激しい陥没が生じる!!

「うおおおおおおおおおッッッッッッッ!!!!」

そのまま美貴はクルクルと転がりながら次々と
クレージー・ダイヤモンドの打ち下ろした拳を避け続けた!

攻撃が一段落したところで美貴は辺りを見渡す。
体育館の屋根が陥没やら穴だらけだ。

「おい、この穴どうする気だよ?」
美貴は呆れたように仗助に言った。

「ふん、ホントはどうするか知ってるくせに白々しいっスよ」
「あれ、ばれてた?」

仗助は陥没した屋根の一つに
クレージー・ダイヤモンドの手をそっとさしのべた。
屋根はまるでVTRの逆再生を見ているように直っていく!!!!


232 :915:2006/03/08(水) 21:09:28.51 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる54〜

「先輩が何で俺のスタンドの能力を知っているのか・・・・。
 それに、まるで一度俺と闘った事があるかのような
 闘い方なんっスよねえ・・・・・・・・・・。どういう事っすか?
 俺は記憶無いんっスけどねえ・・・・・・・・」
そう言いながら、仗助は次々と陥没を直していく。

「さあね・・・・・」
美貴はそう言いながら足を動かして仗助と距離を取る。

と・・・・・・・・

足下の屋根を踏みしめる感覚が微妙になくなる。
端に追いやられた・・・・・・!!!

3・・・・・・・・・

「そこまでのようっスね・・・・・」
仗助が近づいてきた・・・・・!!!

2・・・・・・・・・

「追いつめたっスよ・・・・」

1・・・・・・・・・


233 :915:2006/03/08(水) 21:10:00.43 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる55〜

仗助が足を一歩前に出したそのとき・・・

0・・・・・・・・・!!!!!!!

ボゴオッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!

「なッッッッッッッッ!!!!!?????」

突然、仗助の足下が陥没しはじめ、
その中に仗助が落ちていく!!!!

今だッ!!!!

美貴は仗助に向かって走りより、
穴に落ちて身動きが取れないクレージー・ダイヤモンドに殴りかかった!!!!

「決めてやるううううッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!
 おおおおおッ!!!!ゴールデンゴール決めてエッ・・・!!!!」

クレージー・ダイヤモンドがとっさにガードしようとする。
させるかあッ!!!!!!!!!!!!


234 :915:2006/03/08(水) 21:10:48.91 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる56〜

「VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV!!!!!!!!」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!!
ドゴオッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!



283 :915:2006/03/09(木) 21:58:57.36 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる57〜

はあ、はあ、はあ・・・・・・・・・・・

な、何発ぶちこんだっけ・・・・・・・・・・・

美貴、結構がんばったよな・・・・・・・・・・・・・・

なのによ・・・・・・・・・・

なんで・・・・・・・・・・

なんで仗助は無事なんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!

「ふう、さすがに今のはやばかったっスよ・・・・・・
 腕がしびれましたしね・・・・・・・・・・」

ブギトレのラッシュは・・・最初の数発をのぞいてほとんどガードされていた!!!

「あ、あ・・・・・・・・・・・・・・」

「先輩、俺と似た様な能力なんっスね。
 俺が自分で直した穴だと思っていたけれど、実は先輩が直していたとは・・・・・・・・・。
 でも俺と違ってあくまで一時的なようっスね。
 それを利用して穴に俺を落とすとはなるほどですけど・・・・・
 クレージー・ダイヤモンドはこの程度じゃ砕けないっスよ」

仗助は穴からはい上がってきた。
くそっ、こいつの強さ、反則だよ・・・・・・・・・・・・・。
梨華ちゃんみたいに刺すとか切るとか、
さゆみたいに爆発させるとかならなんとかなったかなあ、
拳対拳なら力が劣る美貴の方がどうしても不利なのは承知してたけどさ・・・・・・・。


284 :915:2006/03/09(木) 21:59:45.53 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる58〜

亀井side

「だから知らないって言ってるでしょ〜ッ!!!!!」

ガシイィィィィッッッッッッ!!!!!

僕はそう叫びながらエコーズACT3のパンチを
エリザベスの蹴りで受け止めた。

もう何度目だろう・・・・・・・・。

お互い非力なスタンドだから攻撃力はたかが知れている。
だからと言って能力でと思っても
これがまたお互いの能力が見事に相殺しあってる。

「ハア、ハア、ハア」
「ハア、ハア、ハア」
お互い荒い呼吸をしながらにらみ合った。

「ねえ広瀬君、お互いすんごい無駄な事してる気がするんだけど・・・・」
「ぼ、僕だって亀井さんを攻撃なんてしたくないさ」
「じゃあ話し合おうよ・・・・・・」
「だから演劇部は何をたくらんでるんだって聞いてるんだよ!」
「だ〜か〜ら〜!何もたくらんでないって!!」
「じゃあなんで億泰君の事調べてるのさ!!」
「知らないって言ってるでしょ!僕は付いてきただけなんだから!!」
「知らないわけないだろ!!」
「本当だって!もう!紺野さんか藤本さんに直接聞いてよ!!!」
「その二人はどこ行ったんだよ!!」
「知るわけないでしょ!君も見てたでしょ!さっき藤本さんが・・・・」


285 :915:2006/03/09(木) 22:00:23.49 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる59〜

その時だった・・・・・・・

「どけええええええッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」

「うわあッ!!!」
「な、なんだあッッッッッッッ?????」

上から声がして僕と広瀬君が思わず見上げると
空から何かが降ってきた!!!!

僕たちはあわてて飛び退く!

ドゴオオオオオオオオンッッッッッッッッッッッ!!!!!!

激しい音とともに何かが地面に激突した!

いや・・・・・、あれは・・・・・藤本さん!!!!!

「いってぇ〜!!!」
「ふ、藤本さん!何やってんですか!!!!」
「仗助に体育館の屋根から吹き飛ばされたんだよ!
 アイツ、女の子に無茶苦茶しやがって〜!!!
 ブギトレでなかったら大怪我だぞ!!!!!」
藤本さんはブギトレのパワーで支える事で
自分の身体が地面に激突するのを回避したようだ。


286 :915:2006/03/09(木) 22:00:56.59 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる60〜

そこへ、東方君が飛び降りてきた!
東方君もスタンドを使って地面に着地した時の衝撃を緩和している。

「てめえ!女の子になんてことするんだよッ!!」
「そのスタンドのパワーなら大丈夫と思ったんっスよ。
 実際ピンピンしてるじゃないっスか」
「メチャクチャ怖かったちゅうの!!!!」

藤本さんと東方君が再びにらみ合う。

「あ、あなた、なんで『弓と矢』の事を調べてるんですか!」
広瀬君が藤本さんを指さして叫んだ。

「そうだぜ!演劇部って一体何やってるんだよ」
東方君も広瀬君に続いた。

「そ、それは・・・・・・・・・」
藤本さんが困った様な顔をしたその時だった・・・・・・・・。

「派手に何やってんのよ」

僕たちは全員声の主を見た。


340 :915:2006/03/10(金) 19:44:26.38 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる61〜

「石川さん!」
僕は救世主を見た様な思いだった。

「なんだよ先輩。アンタも演劇部っスか?」
東方君が石川さんに言った。

石川さんは目をキラリとさせると
東方君の方へツカツカと歩いていった。

「な、何っスか・・・・・・・・」

突然石川さんが見上げる形で東方君の胸ぐらをつかんだ!!!
「アンタぁ?」

「へ?」
突然の展開に僕も藤本さんも広瀬君も東方君も凍りつく。

「一年生が誰に向かってどういう口聞いてんのよ!!!
 だいたい人に何者か尋ねる前にまず自分が名乗りなさいよ!!!!!」

「あ、あの・・・・1年B組の東方仗助っスけど・・・・・」
「一年坊主が先輩に向かって『アンタ』は無いでしょうが!!!!」
「す、すみません・・・・・・・・・」

「で、これは何の騒ぎ?」
石川さんが全員を見渡した。


341 :915:2006/03/10(金) 19:45:02.43 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる62〜

「あ、あなたも演劇部ですか?
 一体演劇部は・・・・・・・・・・・・」
広瀬君がおそるおそる言い出した。

「人に何者か尋ねる前に自分が何者か名乗りなさいって言ってんでしょうが!
 人としての礼儀ってものも知らないの?このウスラバカッ!!!
 それに同じ事を何回も言わせないで!!!!
 同じ事を何回も言うのは無駄だから嫌いなのよ!!無駄無駄無駄!!!
 あとねえ!質問してるのはこっちなのよ!
 それを質問を質問で返すなッ!!
 質問文に対し質問文で答えると テスト0点なの知ってた?
 このおマヌケ!!!!」
石川さんは今度は広瀬君につかみかかった。

「ひっ!ご、ごめんなさい・・・」
「名乗れって言ってんのよ!!!!」
「い、1年B組の広瀬康一です!」
「で、何?一年生が何の用よ!!!」
「な、なんで演劇部はスタンド使いを集めてるんですか?
 それにわざわざ『弓と矢』の事を調べて・・・・・・・・・」



342 :915:2006/03/10(金) 19:45:34.47 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる63〜

「なんでアンタにそんなこといちいち説明しなきゃいけないのよ?
 説明したら私に何か得があるわけ?
 それともアンタ、もしかして自分たちが正義の味方で
 私たち演劇部が悪の組織だと思っているの?
 逆に私たちもアンタたちが何者か知らないのよ!?
 だからアンタたちに自分たちの事言えるわけないでしょうが!!!
 アンタ、他人に『オマエは何者だ?』って聞かれたらどう答えられるのよ?
 僕たちは正義の味方だ〜!とか言うわけ?バッカじゃない?
 だいたい、元はと言えば億泰の兄貴に
 うちの部員が『矢』で射抜かれかけた事があったから
 今『弓と矢』が悪用されてないか調べてるんじゃないの!!!
 ちょっと!虹村形兆の『弓と矢』は今どこにどうなってんのよ!!!
 もしかしてアンタたちが『弓と矢』を使って何か悪いことしてるんじゃないでしょうね!?」
石川さんは一気にまくし立てた。

すごい・・・・。広瀬君と東方君を口で言い負かしている・・・・・。

「す・・・・スピードワゴン財団が厳重に管理しています・・・」
東方君が恐る恐る返事した。


343 :915:2006/03/10(金) 19:46:09.67 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる64〜

「あぁ?スピードワゴン?何それ?なんかのグループの名前?
 ちゃんと人に理解出来る様に説明しなさいよ!!!!!
 悪いけど私は日本人なのよ!日本語で説明しなさいよ!!!」
「あ、アメリカのスタンドとかについて調べている機関です・・・」
「最初っからそう言いなさいよ!何かわからないでしょうが!!」
「はい・・・・・・、すみません・・・・・・・」
「で、そのスピードなんとかは大丈夫なわけ?」
「はい・・・、ちゃんとした組織ですんで・・・・・・・・」
「そう!じゃあ世の中には『弓と矢』を狙ってる悪いヤツもいっぱいいるんだからね!
 そいつらの手に渡らないようにアンタらちゃんと管理するのよ!
 わかった?わかったら返事しなさいよ!『はい』くらい言えないの?」

「「はい・・・・」」
東方君と広瀬君は声をそろえた・・・・。

「わかったらそれで良いのよ。ミキティ、絵里、行きましょ」
石川さんは僕たちの方を向く。

「あ、あの・・・・・・・・」
広瀬君がもう一回がんばった。
「演劇部はスタンド使いを集めて一体何を・・・・」


344 :915:2006/03/10(金) 19:46:43.44 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる65〜

「だから何でアンタに説明しなきゃいけないのよ!!!!
 それとも何?私たち演劇部がスタンドを悪用して
 誰かに迷惑かけたりしているところを見た?ねえ、見たの?
 それともアンタたちに直接なんか悪いことした?
 いつ?どこで?何年何月何日何時何分何秒?
 迷惑かけたのなら謝るわよ!かけたならね!!
 さあいつなのよ!言いなさいよ!!!!
 だいたい、スタンド使いは仲間で集まってちゃダメなの?
 人の交友関係にいちいち口出さないでよ!!
 それって人権侵害じゃない?
 それにアンタらだっていつもつるんでいるじゃない!
 それはどうなのよ!!!!!
 なんか文句ある?男ならはっきり言いなさいよ!!!」

「い、いえ・・・・・・・」
「じゃあ他人がやってることにごちゃごちゃ文句言わないでよ!!」

石川さんはほぼ一方的にまくし立てると
僕たちを促してその場を去った・・・・・・。


345 :915:2006/03/10(金) 19:47:19.20 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる66〜

「いやあ〜、参ったわよ。なんかやってるなと思ったら
 杜王町最強の噂もある東方君とやりあってるんだもん!
 どうしようかと思ったわよ〜」
ドゥ・マゴで一息ついてから石川さんはそう言った。

「梨華ちゃん、じゃあさっきのは・・・・・」
「スタンドで勝負しても勝てないんだから
 口げんかで勝つ、これって女の特権でしょ、アハハ」
「絵里、女って怖いよな・・・・」
「大丈夫です。藤本さんも女ですから・・・・・」
僕と藤本さんはあきれた様に顔を合わせた。

石川さんって一見おしとやかというかおとなしそうだけど
実はキレた性格しているって聞いていたけど・・・・・

「ホントは東方君は是非味方につけたいんだけどね。
 彼がいれば怪我とか一瞬で治るらしいし〜。
 でも演劇部じゃない人をなかなか難しいよね。
 怪我の理由聞かれたりしたらやっぱり面倒だし〜」
「でもまあ形兆の『弓と矢』は手出し出来ないところに
 あるってわかったからとりあえずは一安心だな」
「そうね。コンコンの言うとおり、本当に『弓と矢』に何か秘密があるなら
 私たちが守れないところで『弓と矢』が栄高の手に渡って
 それでパワーアップとかされたらたまらないものね」
「それもまあよっすぃ〜の見たこととコンコンの推測が前提だけどな」
「でも紺野さんって頭良いから当たってると思いますけどね」
「そうね、コンコンの推測だから信じても良いと思うのよ」


346 :915:2006/03/10(金) 19:47:49.51 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる67〜

ブーッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!

突然、藤本さんが口に含んだコーヒーを吹き出した!

「ちょっと!何すんのよ!!!!」
コーヒーをまともに浴びた石川さんが叫んだ。

「忘れてた〜!!!!!」
「「何を?」」
藤本さんの言葉に石川さんと僕はハモった。

それから一瞬の間をおいて、僕もその事に気づいた。

「あ〜!!!!!!!!!!!」

「絵里・・・、どうなったんだろう・・・・・・・・」
「どうなったんでしょう・・・・・・・・・」

「何が?」
ハンカチで顔を拭きながら、石川さんが怪訝そうな顔で尋ねた。


347 :ntt3-ppp149.kyoto.sannet.ne.jp:2006/03/10(金) 19:49:29.97 0
銀色の永遠 〜紺野あさ美はバカの相手で疲れる68〜







「いやあああああああああああ〜!!!!!!!!!!」
「紺野ちゅわあああんんッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」





翌日、虹村君は嫌がる女の子を校内で追いかけ回したとのことで
学校から謹慎3日を言い渡された・・・・・・・・・・・



TO BE CONTINUED…